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雑多なSF設定

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SF設定の小説を集めます ・ケモナーワールド ・ジェリービーンズ ・猫探偵
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SS 伝書鳩パーティー #毎週ショートショートnoteの応募用

「ポッポー」  俺は始末屋ポッポ。猫探偵の殺しを依頼されている。俺のくちばしで猫探偵の頭蓋骨に風穴を開けてやるぜ。  今日は鳩仲間の集会だ。伝書鳩パーティーは鳩として絶対に出なくてはいけない、欠席すると自分の悪口を言われる。 「始末屋とか言いながら誰も始末してない」 「子供も居るのにヤクザな商売をして将来を……」  どうせ俺は駄目な男だ。子供の豆代も稼ぐのがやっとだ、みんなのようにレースで実績を上げたり、戦場で貴重な情報の受け渡しが出来ない。迷子になる。  鳩が迷子な

SS 建設の頓珍漢 #毎週ショートショートnoteの応募用

「そこの廊下は曲げてくれ」  動線をまったく考えずに頓珍漢な指示を出す客に営業も困っていた。老いた科学者から、複雑な間取りの注文をされた。 「言われたとおりにしろ」  上役は、儲かればなんでも良い。俺は設計に頼み込んで奇怪な家を作り上げた。建築の頓珍漢具合は最高レベル。迷路のような家を作る。現場の職人も困惑していたが建築が終わり引き渡し当日に、俺も現地検分に行く。郊外の二百坪の家は堂々として見栄えも良かった。 「良い出来だ」 「木材を豊富に使いました」  俺の話を聞きなが