SS 朝の時計 #爪毛の挑戦状
「起きて」
体を揺らされる、夢を見ていたが忘れてしまう。俺は時計をつかむとまだ朝の六時だ。ベッドから起きる。朝食の用意をする。昨日買った食パンをレンジに入れてチンする。朝の時計は電波時計で正確だが、鳴る前に起きてしまう。目覚ましの意味が無い。
仕事場でパソコンを使いながらデータを処理していると夢の事が気になる。
「どんな夢だったかな?」
夢を見ている時は鮮明だ。夢の中で生きている自分がいる。中断されるとそれが霧散する。現実が消滅して後には何も残らない。
「夢みたいもんか