SS 旦那と毒【創作民話】
お里は、旦那が嫌いだ。
ろくに仕事も続かない旦那を、なんとか殺したいと考えていた
棒手振りで魚でも野菜でも売ればいいのに
それが出来ない、顔はいいから客受けは良いのに、
だらしがない性格で仕事が続かない
「おい飯まだかよ」
今日も仕事にあぶれたのか、ごろごろと狭い長屋の部屋で寝ている。
邪魔で内職も出来ない。
外に出てお碗を洗おうと井戸へ行くと、お松が居た。
旦那が死んでからさみしげな彼女に声をかける
「どう調子はいいかい?」
「ええ、最近は、あの人からぶたれる事もないの