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歴史的美女の定義

楊貴妃とクレオパトラ

唐の皇帝の楊貴妃に対する寵愛ぶりは盲目的なものであり、結果国政が乱れて安史の乱を引き起こすこととなった。一時、唐王朝は楊貴妃によって存亡の危機にさらされたのだから、楊貴妃はまさに「傾国の美女」と言える。
ローマ皇帝たちを魅了し、権勢を振るったエジプトの女王クレオパトラ。彼女の「美貌」もまた、国政を操り、時に戦争の流れを変えることもあった。彼女もまた「一国を動かす美女」だった。

……などなど、歴史的美女に関するエピソードは世界中にある。

彼女たちの共通点はなんなのか、そして「歴史的美女」になるためには何が大事なのかをこの記事では考えてみる。

実際の外見の記録は当然残っていない

楊貴妃は実際には、見た目の容姿が周りと比べて良かったというわけではなかったらしい。クレオパトラも外見だけの話をすると、極端に整っていたというわけではないという説もある。

しかもクレオパトラは映画などではエキゾチックな顔立ちで描かれることが多いが、実はギリシャ系の家系の生まれのため、顔立ちもギリシャ的なものだったらしい。

だいたい何百年、何千年も昔の人で、写真技術なんてものもない時代なのだから、実際の容姿が記録されているわけがない。肖像画が残されていたりもするが、それらは現在のスマホアプリよりも盛っているかもしれない。

彼女たちが本当に容姿が整った美女だったかを知ることは、タイムマシンでも開発して過去にタイムスリップするしかない。

さらに「美しい女性」の定義は時代によっても違う。現代の「美しい女性」の感覚が、過去の時代でも通用するとは限らない。

「知性」が女性を輝かせる

などなど、そんな状況は別に私がいちいち言わなくても誰もが知っている。だから多くの人は言う。

「権力者を魅了するだけの知性こそが、女性の美しさだ」と。

実際女性にとって知性は重要なのだと思う。私もそう思ってきたからこそ、モデルをやりながら執筆活動をしてきた。容姿の良さが求められる仕事と、知性が求められる執筆活動を組み合わせて、「インテリ美女」のキャラクターを作ってきた。

女性の美しさを語る上で、知性はとても重要だ。むしろただ容姿が整っているだけで知性のない女性は「顔だけだよね」などと蔑まれることもある。(このセリフもまた美貌に対する嫉妬でもあるのだが)

そして知性は本人を成功へと導いてもくれる。さらに知性は本人の意欲を掻き立てる面もある。知性がある人はただ目の前の問題を解決できるだけでなく、いろんなことに挑戦もできるのだ。従ってチャンスも広がりやすい。

どんなに「学歴なんて関係ない」と言ったところで、現実には社会で生きていく中で知性は武器になる。

知性は人を魅力的に見せる。だから知性のある女性は美しく見える。

歴史的美女が歴史的美女である所以は、彼女たちに知性があったからというのももっともなことだろう。

「誰に」「どれだけ」愛されたかも重要

ただ、私はあと一つ重要なことがあると最近思うようになった。

なぜ私がモデルをやりながら執筆活動をするのか。それはただの「文章が書ける人」にもなりたくないし、もちろんただの「きれいな人」にもなりたくなかったからだ。私は「モデル」「作家・ライター」という職業名が持つイメージを利用するために、この仕事をやっている面もある。

それにこうして仕事をしていると、権威やら肩書きがとても重要であることを実感する。だいたいこの肩書きを名乗っただけで近寄ってくる人間はたくさんいる。

社会で勝ち抜くために、権威や肩書きというのはとても有効な武器になる。

楊貴妃やクレオパトラなどの歴史的美女は共通して、当時の権力者に寵愛されている。それも「国を動かすほど」深く愛されてきた。

こうした「誰に」「どれほど」「愛されたか」もまた、歴史的美女には必要な要素なのではないだろうか。

確かに「歴史的美女」と呼ばれるためには、知性が求められる。「時の権力者」を虜にするだけの知性が。






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