インフレのリスク、ちゃんと考えていますか?

こんにちは、ひらっちです。昨日そして今日と、先週からたまり続けている原稿と格闘する時間が続いております。貯めた自分が悪いんですが、それにしても、ものすごい量です。夕方までに厄介な1本を仕上げて次に移りたいところですが、なかなか筆が進まず…。というわけで、息抜きを兼ねてnoteを更新しております。

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

■そろそろ、今後のインフレについても考えを巡らせておくべき?

あらためまして、ひらっちです。今日は「お金」をテーマに書いてみたいと思います。

このnoteでも何度か書いておりますが、最近は世界中で通貨の供給量が増え、金融市場がかなり過熱している感じがありますね。

ここのところは少し一服している気もしますが、バブルっぽい雰囲気が漂い、なかなか今後の見通しが立たない状況が続いています。もちろん、未来を確実に予想することなんてできないですから、自分がこれだと信じる方法で、ブレずに淡々と投資を続けていくしかないわけですけどね。

さて、これだけお金の供給が増えると、当然ながら懸念されるのが「インフレ」です。今のところ、日本でハイパーインフレが起こるような状況になるとは考えにくいですが、世界を見渡してみると穀物価格が急激に上がるなど、インフレの兆しがいろんなところで見え隠れしていて、今後の物価上昇を心配する声も出始めているのは事実です。

長らくデフレが続いてきた日本にいると、日常生活においてインフレの悪影響が出るイメージを持つのはなかなか難しいですが、老後の資産形成を考えるうえで、警戒しないといけないのはデフレではなくインフレです。

物価が上昇するということは、相対的にお金の価値が下がるということ。インフレになれば基本的に賃金も上がるので、現役世代に与える悪影響は限定的ですが、自分の力で稼ぐことが難しい高齢者にとって、急激なインフレは生活を破綻させかねない大きなインパクトがあります。

■老後2000万円問題は、物価上昇率2%だと「老後3600万円問題」に?

日銀は、長らく続いてきたデフレを脱却すべく、2%の物価上昇率を目標に金融緩和を続けてきました。結果的に今のところはうまくいっていないわけですが、アフターコロナの日本がどうなるのかは分かりません。老後の安定した暮らしを考えるうえでは「インフレが起こりうる」と想定しておくことがとても重要です。

少し前に話題となった「老後2000万円問題」。年金だけでは老後の生活費が2000万円不足するというお話ですが、これを受けて「私は2000万円貯金してあるから大丈夫」と思っていたら、思わぬ形で足元をすくわれるかもしれません。

なぜならこの2000万円は、あくまで現在の物価水準で考えた数字に過ぎないからです。今後、インフレが進んで物価が上昇すれば、相対的にお金の価値が下がり、苦しい生活が待っているかもしれないのです。

ちなみに、30年後に2000万円を確保するため、コツコツと預貯金を増やしていったとしても、その間に物価が2%の上昇を続けたら、現在の2000万円と同じものを購入するためには、およそ3600万円を貯めなければいけません。

もちろん、物価が上昇すれば、賃金も上昇するのが基本ですから、よりお金が貯めやすくなっている可能性も高いわけですが、30代ですでに2000万円を預貯金で確保しているといった方の場合、すべて預貯金でお金を保有しておくことは、むしろ非常にリスクが高いことになります。もちろん、インフレが続けば、普通預金の金利も今よりは多少上昇するとは思いますけどね。

■まとめ

いかがでしたでしょうか? これまでのデフレが当たり前だった日本の常識からすれば、ある意味「預貯金はほぼノーリスク」「それなりにいい選択だった」と言えたかもしれませんが、インフレが常態化すれば、預貯金で持っていることは大きなリスクになりかねません。

なお、老後資金の点でいえば、年金における「マクロ経済スライド」という制度にも注意が必要です。年金は基本的に、物価の上昇に伴って支給額が上がる仕組みになっているのですが、今後のさらなる少子高齢化を見据え、物価や賃金の上昇に比べて年金の増加を抑制していくというのが「マクロ経済スライド」です。

つまり、物価が上がると、預貯金の購買力が低下するのに加え、年金の支給額も相対的に減ることになる。この「ダブルパンチ」によって、インフレが当たり前となった世界での老後はかなり厳しくなるよというわけです。

なんとなく「投資=殖やす」という文脈で語られることが多いですが、インフレに備えるという観点でいうと、むしろ「投資=守る」という側面が強いかもしれませんね。「預貯金にもリスクがあるんだよ」という認識を持って、資産を適切に分散することをきちんと考えておきたいですね(^^♪


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