見出し画像

【中1の娘に伝えたいお金の授業】004/教育資金のプランニング

【中1の娘に伝えたいお金の授業 ~プロローグ~】

●●、今日から、中学校では教えてくれない「お金の授業」をしていこうと思います。

今後、社会人になるうえで、絶対に身に付けておいた方がいいのが「お金の知識」なんだ。でも、中学校ではほとんど教えてもらえない。だから、学校の先生に代わって、パパが授業をしようと思います。

今すぐ全部を覚える必要はないよ。学校の勉強も忙しいからね。でも、お金のことで困った時、ぜひこのnoteの存在を覚えておいて欲しい。人生につまずきそうになった時、きっと役立つことが詰まっているはずだから。

【第4回】~教育資金のプランニング~

※前回のおさらいはこちら。

4回目の授業は、●●にも関係が深い「教育資金のプランニング」について解説していくよ。

前回の授業でも伝えたけど、ライフイベントの中で、特に出費が大きいものは、「教育資金」「住宅取得資金」「老後資金」の3つなんだ。

ちなみに●●は、教育資金がどれだけ掛かるか知っているかな?

ざっくりとした金額だけど、幼稚園から大学までオール公立の場合は約1000万円、オール私立の場合は約2500万円の教育費がかかると言われているんだよ。

ちょっと前に「老後2000万円問題」というのが話題になったのは知っているかな? 世間は大騒ぎになったけど「教育2000万円問題」なんて注目を集めてもいいぐらい、子どもを持つ親の教育費の負担は大きいんだ。

●●の場合、すでに中学生までは公立に進学しているから、オール私立ということはないけど、あくまでこの金額は目安でしかない。

特に大学は、学部によって相当高額な授業料を支払うケースもあるから、しっかり準備しておかないと、大変な思いをすることになりかねないんだ。

■教育資金を準備する方法

では、子どもの教育費をどうやって準備すればいいのか。

コツコツと貯金するのが一番だけど、最近はなかなか給料が上がらない世の中になっているんだ。実際、社会人の平均年収はずっと400万円前後で変わらない状態になっている。その一方で、教育資金は上昇が続いているんだ。真面目に貯金をしていても十分な教育資金が準備できないことも考えられるんだよ。

厳しい状況だってことは理解できたかな? じゃあ、そんな中でも教育資金を準備する方法を具体的に見ていこう。

<1>子ども保険(学資保険)

学資保険って聞いたことがあるかな? CMや広告を見ることもあると思うけど、民間の保険会社が販売している保険商品のことだ。

ポイントは大きく2つ。①貯蓄機能があること、②保障機能があることだ。

貯蓄機能とは、決められた保険料を支払うと、満期時に満期保険金を受け取ることができたり、入学時などにお祝い金が受け取れる仕組みのことだ。

保障機能とは、契約者が死んだ時、その後の保険金を支払わなくてもよくなる制度のこと。要するに、パパが契約した場合、パパが死んだ後は保険金を支払わなくても満期保険金がもらえるってことだよ!(・・・あんまり楽しい例えじゃないけどね)

<2>教育ローン

大学資金などが足りない時にはローンを組むことができる。公的なローンと民間ローンがあり、公的ローンには「国の教育ローン(教育一般貸付)」というのがあるんだ。まあ、要するに借金するってことだね。

ちなみに2020年3月時点の金利は年1.66%。年収が低い人の場合には、さらに金利が下がって年1.26%になる。学生1人につき最大350万円まで借りることができるんだ。

銀行の利子に比べると「え?こんなに取られるの?」と思うかもしれないけど、これでも民間のローンに比べるとかなり有利な条件になっているはずだよ。ちなみに固定金利で、返済期間は最長15年になっているよ。

<3>奨学金制度

これは聞いたことがあるかな? 代表的なのは日本学生支援機構が行う奨学金制度だね。

奨学金制度という名前だけを聞いて「お金がもらえる!」と思っている人が結構いるようだけど、多くの場合は「貸与型」と呼ばれる借金なんだ。貸与型の奨学金制度には、第1種と第2種に分かれていて、第1種は無利息第2種は利息付きになっている。できれば利息がない第1種を使いたいけど、こちらの方が条件が厳しくなっているんだ。

また、2018年度からは、返済不要の「奨学金制度(給付型)」が新たに始まったんだ。さらに2020年4月からは「高等教育の修学支援制度」もスタート。条件を満たせば授業料の減額または免除を受けることができるんだよ。

■パパからのアドバイス

最近は、学費を支援する新制度も出てきているから、最新の情報をチェックしておくことが大事だよ。

少子高齢化が進んでいる日本では、たくさんの票を持っている高齢者の意見が政治に反映されやすくなっているから、子ども向けの予算は削られてしまいやすい。かなり悲観的に見積もりながら教育資金を準備しておかないと、後で大変な思いをするかもしれないね。

それでも「住宅取得資金」「老後資金」に比べると、「教育資金」は何年経ったらどれだけお金が要るのかが明確だから、準備がしやすい資金だと言えるんだ。くれぐれも早めにプランを立てるのがおすすめだね。

ちなみに「子ども保険」を紹介したけど、パパはいらないと思っているよ。貯蓄性があるのは一見すると利点に見えるけど、かえって損するケースがほとんどだからなんだ。子ども保険の代わりにコツコツと積み立て投資をした方が、結果的にたくさんのお金を貯められる可能性が大きい。

あと「奨学金」という言葉にも注意が必要だね。さっきも触れたけど、お金がもらえるのは「給付型」だけで、貸与型は借金なんだ。返済をしていかないといけないので、よくよく考えて利用するようにしたいね。

大学の授業料はどんどん高くなってきている。「本当にそれだけのお金を掛けて進学する意味があるのか」も真剣に考えてみた方がいいかもしれないね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?