見出し画像

【買いたたき禁止になるけれど…】低収入フリーランスに未来はあるのか?

おはようございます、ひらっちです。この週末は本当に大変でした…。収穫作業に農薬散布。一気に春が来ると作業が目白押しでバタバタです。ライターの仕事をセーブしていたので何とか回っていますが。このままGWまで全力疾走の日々が続きそうです。

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

現在、『マイナビ農業』で不定期連載中。ご興味のある方はぜひどうぞ!最近はこんな記事をアップしました。この春から家庭菜園に取り組もうという方はぜひ参考にしてみてくださいね(^^♪


■フリーランスの「買いたたき禁止」って…。

あらためまして、ひらっちです。今日は「フリーランスの仕事」をテーマに書いてみたいと思います。

先日、日経新聞を読んでいたら、こんな記事を見つけました。

以下、記事の冒頭部分を引用させていただきますね。

公正取引委員会は12日、フリーランス保護法の施行令に関する意見募集(パブリックコメント)を始めた。11月1日に施行する。フリーランスと1カ月以上の取引契約を結んだ企業に対し、相場より著しく低い報酬にする「買いたたき行為」や契約した報酬からの減額を禁じると定めた。

同法は2023年4月に成立した。施行令では発注者に禁止事項を定める契約期間などを明示した。違反した発注者には指導や勧告をし、悪質な場合は50万円以下の罰金を科す。

日本経済新聞 2024年4月13日付

昨年あたりから、たびたび話題に挙がるようになった「フリーランス保護法」。企業の副業解禁などとも呼応し、政府がフリーランスという働き方をしっかり保護しようと動いてくれているのはまあいい事ですが、そもそも保護が欲しいのであれば、正社員になる方がよっぽどいいわけで。

企業側からすれば「使い勝手の良さ」がフリーランスに発注するメリットだと思いますけど、あまりに制約を設けてしまうと「かえって面倒じゃね?」「それなら正社員で雇う方がよくね?」となるだけだと感じます。

「フリーランスを守るよ~」と言っておきながら、腹の中では「フリーランスを撲滅→正社員化」を狙っている気がするのは僕だけでしょうかね? 政府としてはその方が税金のとりっぱぐれがないし、絶対にいいよなぁ~。

■インフレ時代に買いたたかれているようでは終わりです。

上記で紹介した記事の中には、「相場より著しく低い報酬にする「買いたたき行為」や契約した報酬からの減額を禁じると定めた」なんて書いてありましたけど、そもそも「買いたたき」にあっているようでは、フリーランスとして生きていくのは正直厳しいと言わざるを得ません。

だって、世の中は、猛烈なインフレ時代ですよ。

低収入世帯にとって、一番ダメージが大きいのは「食のインフレ」だと思いますが、この部分は本当にモーレツな勢いで上がり続けています。

農業を営んでいる僕の肌勘では、食費の値上がりは「まだまだ序の口」だと思っています。今後、農家の高齢化→離農がものすごい勢いで進んでいくからです。

これまで低賃金高齢者で成り立っていた日本の農業は壊滅。急激な円高へとシフトすれば海外産を輸入して何とかしのげますが、このまま円安の状態が続けば、食費がずっと値上がりし続けるのは火を見るよりも明らかです。

なので、フリーランスが生きていくためには「買いたたき」なんかに遭っている場合じゃない。むしろ「ギャラ吊り上げ」ぐらいの感覚で行かないと、近いうちに生活が成り立たなくなってしまいます。皆さんも気を付けてくださいね。

■あなたは十分な取引先数を確保できてますか?

「ひらっちさん、そんな風に言われても無理だよ~」という声が聞こえてきそうなので、ギャラの低さに困っているフリーランスの方にアドバイス。

ずっと安いギャラで仕事をしているあなたは、そもそも取るべき戦略が間違っている可能性があるので、仕事の取り方を見直してみてください。

特に、駆け出しの頃のフリーランスが取るべき戦略として重要度が高いのは、「既存顧客とのお付き合いを太くする」ことではなく、「新規のお客様を増やし、ある程度の取引先数を確保すること」です。

最低でも5社くらいから安定的に仕事を受注できる体制をいかに早く作るか。これが、低収入に苦しむ状態から脱するための最善の方法です。

■「席を立つ」という切り札を持とう

ここで、先日読んだ『本物の交渉術』という本の一節をご紹介しますね。

この本の中で、交渉上の一番のポイントとして挙げられているのが、

もし自分の欲しいものが手に入らなければ、交渉から手を引くことを相手に示すこと

要するに「あなたがちゃんとお金を払ってくれなければ、こっちはいつ仕事を辞めてもいいよ」という姿勢を示すことですね。極端な話、ギャラが低くて困っている人は、これができていないから相手と交渉できないわけです。

特定の1社としか取引していないのであれば、むしろ単価を下げられても仕事を受けざるを得ない。それじゃあ、ギャラが上がるはずがありません。

「なんとかギャラを上げたい」という人は、まず取引先を増やしてください。できれば、最初の取引先よりも単価の良い案件を増やしましょう。

そのうえで、

「すみません。おかげさまでいろんなお客様からお引き合いを頂いている状況でして、御社とのお付き合いを続けていくためには、もう少し単価を上げてもらわないと難しいのですが…?」

みたいな感じで単価交渉してみてください。あなたをちゃんと評価してくれている取引先なのであれば、きっと前向きな回答が得られると思います。

もし交渉か決裂したとしても、相手は「安いからあなたを使っていただけですよ」と正直に伝えてくれたわけですから「今までありがとうございました」と別れればいいだけです。

■まとめ

「フリーランスを保護しよう」という動きは大変ありがたいお話ではあるんですけど、「正社員より面倒」となれば「フリーランス自体に発注しなくなる」という大きな矛盾をはらんでいるため、「もうそろそろ、そっとしておいてくれない?」というのが僕の感想ですが、皆さんはいかがでしょうか?

発注側に義務を課すよりも、個人事業主にもっと税優遇を与える政策を講じてくれた方が嬉しいよなぁ。例えば、青色申告特別控除を300万円!とか。それじゃあサラリーマンの皆さんからの反発がすごいか(笑)

そもそもの話、ウーバーイーツなどの一件で顕在化した、業務委託を隠れ蓑にして最低賃金以下で実質雇用している企業に問題があるわけで、従来の腕一本で稼ぐ純粋な意味でのフリーランスとは、ちゃんと分けて対応を考えて欲しいものです。

この記事が参加している募集

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?