クライアントからのFBがないとき、よりクオリティーの高い記事を書くために自分でできることとは?
「クライアントからめっちゃ修正きた!」
「編集者さんから的確なフィードバック(FB)をもらって勉強になった」
などと他のWebライターがつぶやいているのを見て、ドキドキしている初心者Webライターさんはいませんか?
「私の記事に全然修正の指示がないってことは、パーフェクトなのよね?」
「このまま自信持って書いていいのよね?」
「でも、本当にこれでいいの?」
相手からの反応がないというのは、不安なものですよね。
「ライターとして成長するには、よいクライアントとの出会いが大事」
なんて聞くと、
「このままじゃ私、成長できないの???」
とさらに不安になってしまうかもしれません。
今回は、そんな「FBがもらえない案件」で頑張っている初心者ライターが、これから記事のクオリティを上げ、成長していくにはどうすればよいか、をお伝えします。
1.FBがない=記事に全く問題はない?
FBがなくても、記事がパーフェクトで何の問題もないというわけではありません。
修正指示やFBがある案件ばかりとは限らない
私も初心者の頃に経験があるのですが、
「やったー!全く修正の指示がなかった!私、完璧じゃん?ふふふー」
と思い込んでいませんか。
その思い込み、捨てましょう。
修正の指示がない理由は、軽微なミスならライターに細かく指示して修正原稿が上がってくるのを待つより、編集者や校正者が修正してしまうほうが早いから、です。
もちろん、大きなミスのときにはライターに原稿を返して修正させる場合もあります。
たとえば、今流行りのコンビニスイーツ紹介記事なのに、去年発売されて今はもうない商品を紹介してしまった場合、リサーチからやり直すよう指示されてしまうでしょう。
しかし、ちゃんと最新スイーツを紹介していて、それでも「ぜひ、食べてみてみてみてくださいね!」なんて書いている場合、編集側はそっとだまって「みてみて」を削除して掲載していることもあるんです。
FBがある案件はありがたい
では、世の中の他のライターがいう「FBをくれるクライアント」とはどんなクライアントなのでしょうか?
まず、修正指示とFBは似ているけれども少し違います。
修正指示は、事実の間違いやレギュレーションに合っていないものなどを正しくするための指示です。
FBは、ライターへの期待です。
次はもっとよい記事を書いてほしい、こう伝えたらこのライターはもっと伸びるだろうな、そんな期待のこもったメッセージなのです。
自分が書いた文章は、自分フィルターがかかっているため少しくらいおかしなところがあっても自分ではなかなか気づけません。
それを第三者の視点から指摘してもらえるのは、とてもありがたいですね。
わざわざ時間を割いてFBしてくださるクライアントは、あなたの今の文章だけではなく、未来の文章のことも見てくれているのです。
FBをもらえるのはあたりまえだと思わずに、感謝して素直に受け止めましょう。
もし、これから新しい案件に応募するのであれば、愛のあるFBがもらえる案件を見つけていけるといいですね。
2.FBがない場合、どうやって成長すればいい?
では、FBがもらえないとき、だまって次の仕事にとりかかればよいのでしょうか?
いいえ。
自分でできることがいくつかあります。
校正ツールを使って自分の文章をチェックする
手軽に使える校正ツールがいくつかありますので、試してみましょう。
それぞれのツールで得意なことが異なるため、いくつか併用するのがおすすめです。
私が愛用している無料の校正ツールを3つ紹介しましょう。
・enno
あからさまな日本語のエラーを見つけてくれるのがennoの強み。
「することができます」といった冗長表現や、「形容詞+です」の存在、「の」の繰り返しなどを指摘してくれます。
60字以上の文や、同じ文末表現の連続、1つの文で同じ言葉の使用、などを見つけてくれます。
「たり」や「とか」が1回しか使われていないとか、助詞が抜けているとか、そんなこともチェックしてくれるツールです。
少し時間をおいて読み直す
記事を書いた直後には気づかなかったことも、一晩おいてから読み直してみると気づけるから不思議です。
書き終えたら少し寝かせて、もう一度チェックしてから納品する習慣をつけましょう。
自分の書いた原稿と実際に掲載されている記事とを比べる
納品後に自分の記事が掲載されたのを確認できたら、納品した文章と比べてみてください。
(自分の記事がどこに掲載されるかわからない場合は、見出しやキーワード、本文などで検索して探しましょう)
あれ?自分の文章と違う?変わってるね、あそこもここも!
比べると気づくはずです。
なお、2つの文章の違いを見つけるには、「文章比較ツール(Diffツール)」を使うと便利です。
これにもいくつかのツールがありますが、一例として「difff《デュフフ》」を紹介します。
使い方は簡単。
左右のBOXに、比較したい2つの文章を入れて「比較する」ボタンをポンと押すだけです。
すると、2つの文章で違うところが表示されます。
この例では、左が掲載された記事、右が自分の原稿だと思ってください。
「ここが、こう変わったのか。なぜだろう?あ、数字が違ってる!あ、誤字だった!そうか、表記ゆれか!」
など、比較して気づいたことはメモしておきましょう。
次はこのメモを見ながら執筆するようにすると、同じ失敗をしなくなります。
クライアントに聞いてみる
どうしても気になるときには、思い切ってクライアントに聞いてみるのもよいでしょう。
このとき、相手のメリットを添えて提案するのがポイントです。
例:
「先日納品した記事について、もしできましたらフィードバックをいただけないでしょうか。
納品後には、特に修正の指示をいただいてはいなかったのですが、掲載された文章(URLを添える)を確認すると、〇〇や〇〇などを修正していただいていることがわかりました。
ありがとうございます。
これらについては、次回、〇〇さまの手を同じことで煩わせないように気をつけるつもりです。
さらに記事のクオリティを上げて、読者に喜んでもらえるようにしたいと思っています。
『ここに気をつけるともっといい記事になるのにな』と〇〇さまがお気づきのことがあれば、教えていただけるとうれしいです」
きちんと掲載された記事を確認し、学ぶ姿勢を見せるライターには「熱心だな。よし、次に頑張ってもらえるようにFBしておこう」と思ってくれるクライアントもいるでしょう。
素直にFBを吸収し、よい記事を書けるようになれば、案件の継続につながる可能性もあります。
もちろん、FBをもらえない場合もありますが、もらえなくてあたりまえ、もらえればラッキーだと思っておきましょう。
仲間同士でFBしあう
もし、同じような境遇のライター仲間がいるなら、ぜひお互いの文章をFBしあってみてください。
自分では十分説明したつもりでも、相手には伝わらないところがあるかもしれません。
この人の文章のここはすごいな!と思うところもあるかもしれません。
FBしあうことで、大きな気づきが得られるでしょう。
相手の文章を読んで感じたことを、文章化して相手に伝えるのも簡単ではありませんが、相手に伝わるように言葉を選ぶ、よい練習になるはずです。
ただし、クライアントに納品する前の記事を、仲間であっても他者に見せるのはNGです。
クライアントと秘密保持契約などを交わしていますよね?
相互FBに使うのは、練習用の記事。
たとえば、自分のブログやnoteに載せる予定の記事などがおすすめです。
ちなみに、ライターゼミでは「記事執筆道場」でゼミ生がFBをしあい、記事を磨いていっていますよ!
3.まとめ
今回は、クライアントからのFBがもらえないときに、自分でできることを紹介しました。
常に振り返り、よりよいものができるように努力をし続けることが、成長につながり、仕事の獲得につながっていきます。
あなたの文章のクオリティを一番上げられるのは、他でもない、あなた自身です。
今できることをひとつずつ、コツコツと積み上げていきましょう!
執筆者プロフィール:山口ちゆき
Webライター。教育、食、ライフスタイルのジャンルを中心に、わかりやすい記事をお届けします。みんなのカレッジWEBライターコースメンターとして、これまでに千人以上のライターをサポートしています。
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