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やって来た小さな命

昨年12月の中旬に女の子を出産しました。
今は実家にいて、毎日赤ちゃんのお世話で忙しく過ごしています。
最初は自分に子どもがいるのが不思議な気持ちでしたが、最近ようやくそんな生活にもちょっと慣れて来ました。
日々の生活で忘れてしまいそうなので、彼女が産まれた時感じた事を忘れないように、忘れても思い出せるように、ここに記録しておこうと思います。

★早朝の破水
私の初めての出産は早朝の破水から始まりました。ちょうど予定日1週間前の妊婦健診に行く予定だった日です。
破水は初めての経験でしたが、
「これは明らかにおかしい。尿漏れじゃない。」
と分かるくらいに水分が溢れ出してくる、という状況でした。大きめのナプキンをつけても防ぎきれず服が濡れてしまうくらいです。
娘はお腹の中にいた時結構よく動く子で、胎動はよく感じていました。が、この時はほとんど胎動を感じませんでした。
元々、早朝はあまり動かない事が多かったんでそのせいだとは思いますが、この状況です。最悪の事態が頭をよぎりました。
病院は車で20分ほどで行ける場所ではありましたが、向かっている間はとても長く感じました。
そのまま入院になりましたが、病院に着いてからの検査で子どもの無事を確認できた時はとにかくホッとしました。
ここまでくれば大丈夫、きっと病院の人達がなんとかしてくれるはず。
そう思って、とにかく食事の時以外は寝て、安静に過ごしました。

★急展開の出産
着いた時点で少し腹痛はあったもののそこまでではなく、とりあえず様子を見る事になりました。
「今日1日様子を見て陣痛が来なければ、明日誘発をします」
と言われ、書類を書いたり家族に状況を連絡したりなどしました。
もしかしたら今日夜中に産まれるかも…という話でしたが状況が一変。
「もう行きましょう」と夕方4時くらいには出産の準備に入る事になりました。
その時点では3時のおやつを食べてても「うっ」と手が止まるくらいの痛みが5分くらいの間隔で来るという状況でした。
(というか入院して驚いたんですけど、病院食で朝昼晩と3時のおやつがあったんですよ…。出産時の入院でよくあるんでしょうか…おやつ…。)
そうして痛みと出てきそう…!みたいな感覚がどんどん強くなり、午後6時過ぎに出産、となりました。
陣痛ってもっと酷い激痛なのかと思っていましたが痛みは想像よりマシで(痛いけど)、居合わせた助産師さんにも「初めての人とは思えないくらい早い展開」と言われるくらいスムーズなお産でした。
後陣痛とかもそこまで痛くはなかったですが、むしろ会陰の傷を縫合される時の方が痛かったです…。

そんな感じでしたが助産師さんや先生に頭を支えられながら出て来た自分の子を見た時、
「私もこうやって色んな人の手を借りながら産まれて来たのかなぁ。」
「お母さんもこんなしんどい思いをしながら産んでくれたのかなぁ。」
という気持ちが湧いて来て、感動して少し泣いてしまいました。

★周りの人達の祝福
私の妊娠がわかった時、周りの人達が自分事のように喜んでくれました。
親戚や友達だけではなく、職場の人達まで。
「もう使わないから良かったら」と、ベビー用品も色々と譲ってもらいました。
娘には「皆に愛されるように」という想いを込めて名前を付けました。が、この世での名前が付けられるその前から、たくさんの人に愛されて祝福されながら産まれて来たんですよね。
多分彼女は大きくなったら覚えてないだろうけど、それについては何回でも伝えたい。

私実は彼女を妊娠する前に2回流産をしていまして。
その後色々調べてはみたけど特に何か問題がある訳ではなく、3回目の妊娠を目指してタイミング法など色々やってみたけど妊娠できなくて、病院で勧められて体外受精をして妊娠したんですよね。
以前だったら自費なのでかなり高額な医療費を払わなくてはいけなかったようですが、ちょうど保険適用になったタイミングでした。
保険がきくとはいえ決して安い金額ではありませんでしたが手が届く額だったので本当にありがたかったです。
そんな経緯もありまして、妊娠、出産は決して当たり前に簡単にできる事ではない、奇跡の連続なんだと私は思っています。
この世に産まれて来ただけで皆すごい。本当に。

これから先、娘と暮らしていく中で、勉強しないとか言う事聞かないとか、「もっとこうしてくれたらいいのに」と愚痴りたくなったり色々望んでしまう事もきっとあるかもしれません。
でもそんな時に、この子が産まれて来た時に思った、
「無事に産まれて来てくれて良かった」
「ただ生きてくれてたらそれでいい」
という気持ちを思い出して、忘れないようにしたいなと思います。