ある数について。

八百三十三。
それは、七の二乗と十七をかけ合わせて成り立つ数字だ。
あることをきっかけに、この数字と出会った私は、電子の海にある情報を遮断するように配慮しつつ、自分の中でこの数字についてのインプレッションを深めてみることにした。
素数計算をしたのも、その一環だった。
とは言っても、なんとなく、数字について知りたくて何で割り切れる数なのだろう、と考えた上での結果だったのだが。

話が些か脱線した。
私がこの数に感じる色は、深い碧、凛々しいブルー、淡さとブリリアントさを兼ね備えた水色、淡くピンクがかった紫、オレンジと青の混じった鮮烈な赤、藍と青の入り混じった不思議な蒼。
ここまではメモに書き留めたのだが、書き出してみた後も、私の頭の中で不思議な色たちが溢れ出す。濃い緑色、爽やかな黄緑色、玄妙な色、少しだけメタリックな色、オレンジがかった茶色。印象だけではオレンジとも臙脂とも、どちらとも取れない色。
橙色と赤色として違いがあるはずの色なのに不思議だ。私に色の記憶や知識がよりたくさんあれば、もっと言葉や思考の解像度は上がるのだろうか。
これから出会う数や色に、そして、これから体験していきたい数字や色を扱う体験に、少しだけ、でも確かに、心が躍るのを感じた。
久しぶりに書いた、詩とは言い切れない、でも今日の私にとっては詩そのものである、何とも言えない散文でした。

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