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【よう実】ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 5巻 感想(ネタバレ)

こんにちは、あるいはこんばんは。
日本も地中海性気候にならないかなぁと思っているβ(ベータ)です。

さて、引き続きよう実の2年生編第5巻の記事となります。

毎度書いていますが、感想と言いつつもネタバレがほとんどなので、ご注意いを!

ではいきましょう。

ようこそ実力主義の教室へ 2年生編5

本巻の巻頭は佐藤と松下です。カレーページでも可愛いメイド服姿が見れます! (ふ、ふとも……)トモセシュンサク先生に感謝。

まずはざっくりと感想を。

今回は2年生から久しぶりの退学者が出てしまう内容で、全体を通して各クラスが前に進むための決定的なターニングポイントが近づいているように感じました。
人にとっては結構残酷でショッキングな描写が、物凄い熱量で描かれていたので、とても迫力があって、心をえぐってくるような感覚がありました。後のネタバレでは淡々と内容は語りますが、この巻については是非、実際に本文を読むことを強くお勧めいたします。

少し硬くなってしまいましたが、このような感じです。

(※ 前回のお話しを忘れちゃったという方は此方からどうぞ→【よう実】ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 4.5巻 感想(ネタバレ)

では、内容(ネタバレ)に移りましょう。

▼ ▼ ▼

ストーリーの流れ〜

・茶柱佐枝の独白
・学校史上初の試み、文化祭の開催
・満場一致特別試験
・クラスそれぞれ選択

こんな感じです。

それでは細かいストーリーを見ていきましょう。

冒頭、今回の独白シリーズは茶柱佐枝。
かつて高度育成高等学校の生徒であった茶柱にトラウマがあることが語れれています。

場面は二学期最初の登校時間。
綾小路と須藤が話しているところに、恵が登場します。急に下の名前同士で呼び合う2人に困惑する須藤ですが、付き合っているという事実を聞いてさらに驚愕します。

同日。茶柱の説明により、これから先、体育祭、そして学園史上初めての試みである文化祭、さらには中間テスト、期末テストと、イベントが目白押しであることが語られます。
初めての文化祭に関して、来賓を招き全学年全クラスと売り上げの総額で勝負することが判明。
ルールも至ってシンプルです。

【文化祭概要】
・2年生は文化祭の準備のみに使用できる5000ポイントが一人一人に対し付与される。(1年生は5000ポイント、3年生は4500ポイント)
・生徒会や部活動での貢献度に応じた追加資金が与えられる。
・1位から4位のクラスには100クラスポイントが与えれれる。
 5位から8位のクラスには50クラスポイントが与えられる。
 9位から12位のクラスのクラスポイントは変動なし。

上位入賞をするには他のクラスにどんな出し物をするのか、バレないように行動しなくてはいけません。そして肝心の出し物について、良い案を思いついた生徒は堀北か平田にプレゼンをすることとなりました。(通った企画の立案者には報酬を用意)
割と多くの生徒が堀北にプレゼンをしますが、企画書のレベルの低さや、詰めの甘さなどを指摘し殆どを突っぱねてしまいます。

そんな中、佐藤、松下、前園がプレゼンをするために、堀北と綾小路(巻き添い)を特別棟に呼びつけます。実際の店を想定しているそうで、そこにはメイド服姿の佐藤と松下、チャイナ服に身を包むみーちゃんがいました。
かなりのビジュアルの良さに面を食らう堀北。みーちゃんが企画書を提出すると、その出来の良さに前向きに検討すると回答します。そして、自分は他の出店計画の準備もあるため、ここから先のことは全て任せたと綾小路に無理やり託します。(しぶしぶ承諾する綾小路)

翌日のこと。
茶柱が固い表情で教室に現れます。生徒はすぐに、特別試験の発表であると悟ります。結論から言うと、特別試験は2年生のみ行われるということでした。
2年生は前回の特別試験において退学者を出していません。学校側も理念に従い判断をしたということです。
試験は翌日。試験の名は『満場一致特別試験』。

【満場一致特別試験概要】
ルール
・出題された課題に対し、全員が用意された選択肢に投票する。(課題は全5問あり、選択肢は最大4つ)
・選択肢が一致しない限り課題は繰り返される。
・満場一致となった課題は特別試験の成否に関わらず承認される。
(満場一致となった選択肢は実際に適用されるということ)
・課題の途中で時間切れとなった際は進行具合に問わず一切承認されない。
・課題を全てクリアするとクラスポイントが50得られる。
・5時間以内にクリアできなかった場合、クラスポイントを300失う。
・プロテクトポイント使用不能。

試験の流れ
① 課題が出題され、1回目の投票(60秒以内)を行う。
② 満場一致であれば次の課題に進み①へ。不一致であれば③に進む。
③ 10分間のインターバル(教室内を自由に移動、話し合いができる)
④ 60秒の投票タイム(話し合いができず投票しかできない)
(60秒を超過した後、累積で90秒を過ぎた場合、退学となる)
⑤ 投票結果が発表され満場一致の場合、次の課題へ進み①へ。
 満場一致に至らなかった場合は③に戻る。

まず間違いなく、時間切れで300クラスポイントを失うことは避けなければなりません。
そこで櫛田が、もし票が割れたときは堀北にまとめて欲しいと提案し、堀北はそれを飲みます。

そして、新たな特別試験が発表された最中……
恵が白昼堂々と綾小路をカフェに誘ったことにより、クラス全体に2人が付き合っていることが露見します。
驚愕の空気が教室を包む中、結構勇気を出していた様子の恵は赤面しながら綾小路を連れ出します。

放課後。
理解が追いつかないとばかりに、質問攻めに遭う両者。
そんな中、波瑠加は綾小路を下校に誘います。
2人で下校する道すがら。
波瑠加は愛理のことで綾小路にやりきれない思いを伝えます。

同日夜。
恵と洋介を部屋に招いた綾小路は、今回の特別試験を円滑に進めるために堀北の支えとなってもらうことをお願いします。
クラスの発言権の強い2人によって、場の空気をコントロールする狙いです。

さらに同日、八神と密会する櫛田。
今回の試験内容を八神に伝えます。
そして、絶対に堀北と綾小路を退学にさせたい意思を示します。
八神はとある策を櫛田に授けるのでした。

そして翌日。
いつもより不安定気味な様子の茶柱の号令で、満場一致特別試験が開始します。

課題① 3学期に行われる学年末試験でどのクラスと対決するかを選択せよ
選択肢 Aクラス(勝利で100クラスポイント) 
    Bクラス(勝利で50クラスポイント) 
    Dクラス(勝利で0クラスポイント) 

投票の結果は、Aクラス5票、Bクラス21票、Dクラス13票という結果。
2度目の投票の前のインターバルで、堀北がBクラスと戦うことのメリットをを説くと、すかさず恵と洋介のフォローが入り2回目の投票ではBクラスで満場一致となります。そしてあっさりと次の課題へ。

課題② 11月下旬予定の修学旅行に望む旅行先を選択せよ
選択肢 北海道 京都 沖縄

投票の結果、北海道と沖縄で勢力を二分することとなり、インターバルの議論も白熱し、2回目の投票でも票はほとんど動きませんでした。仕方なく堀北の提案でジャンケン合戦をし、北海道勢力が勝利。3回目の投票で北海道で満場一致にさせ次の課題へ。

課題③ 毎月クラスポイントに応じて支給されるプライベートポイントが0になる代わりにクラス内のランダムな生徒3人にプロテクトポイントを付与を与える。あるいは支給されるプライベートポイントが半分になり任意の一名にプロテクトポイントを付える。そのどちらも希望しない場合、次回筆記試験の成績下位5名のプライベートポイントが0になる。
(プライベートポイント没収期間は半年)

投票の結果、ランダム3名に付与が12票、1名を選び付与が5票、付与なしが22票となりましたが、啓誠が立ち上がり、任意でプロテクトポイントを付与できることのメリットと、それを堀北に付与させることの重要性を説き、次の投票で、1名を選び付与で満場一致となりました。付与の対象も堀北で満場一致となり次の課題へ。

課題④  2学期末試験において以下の選択したルールがクラスに適用される。
選択肢 難易度上昇 ペナルティの増加 報酬の減少

1回目の投票は割れましたが、ペナルティを受けなければ問題ないという堀北の発言により意見がまとまり、ペナルティの増加で満場一致します。

そして、課題が進ごとに様子がおかしくなっていく茶柱……。
最後の課題が出題されます。

課題⑤ クラスメイトが1人退学になる代わりに、クラスポイント100を得る
選択肢 賛成 反対

ここで初めて選択肢が2つしかない課題が出ます。
Aクラスに独走を許している以上、かなり難しい課題です。しかし、誰か1人を退学にするという選択肢をとれば、誰を選択するのかということになります。目先の100ポイントよりもクラスメイトを守るのが当たり前。
ですが結果は……賛成2票、反対37票。

誰が賛成に入れやがったんだと怒る須藤は高円寺に睨みをきかせます。
そして、高円寺は悪びれることもなく、自分が賛成に投じたことを告白。
付与されるプライベートポイントを増やすためには当たり前の選択だと言います。しかし、「プライベートポイント」という部分に着目した堀北が、もし反対に投じて満場一致となった場合、毎月1万ポイントを自分が払うと言います。すると、交渉成立だと言い、高円寺は賛成に投じる約束をします。

続いての結果は……賛成1票、反対38票。
依然として、賛成には1票が入っている状態。
それから10回以上インターバルと投票を繰り返しても結果は変わりませんでした。誰が頑なに賛成に投じているのか、堀北と綾小路だけが気づいていました。

場面は変わりBクラス。
Cクラスと同様、課題⑤までスムーズに到達します。
クラスの結束力がどのクラスよりも高いBクラス。反対以外あり得ないというのが全員の共通認識となります……ただ1人を除いて。
神崎はBクラスの低迷に焦りを感じていました。誰かが前に進むリスクを取った一手を打たなければ、Aクラスになることは不可能だと考えていました。
その結果……何度も連続して賛成に投じる神崎。自分が賛成に投じていることを明かし、リスクをとるべきだと必死に説きます。しかし、一之瀬の言葉に丸め込まれ、かなり粘った神崎でしたが、最後には諦めて反対に投じました。反対で満場一致となり試験をクリア。
神崎は、もうこのクラスは絶対にAクラスにはなれないと悟るのでした。

場面は変わりDクラス。
こちらも同様に、課題⑤まではスムーズに到達しました。
最初の投票では賛成14票、反対26票と、かなり割れました。
ここまで4つの(修学旅行の行き先を除く)課題を龍園が言った通りの選択に投票しクリアしていたため、最初のインターバルでは当然龍園の意見を待つ他の生徒。
しかし、龍園は指示を出しませんでした。ただ、どちらが正しいか考えろと言い放ちます。すると、反対に少し偏りはしたもの、賛成は依然二桁。
そこから、龍園はインターバルのたびに教壇に立ち、賛成に投票している者を炙り出していきます。賛成票は次第に減っていきましたが、それでも数票が頑なに賛成に投じられていました。すると、龍園に反感を抱いていた時任が立ち上がり自分は賛成に入れ続けると宣言します。(龍園を退学させるため)
しかし、時任が名乗りをあげた時点で龍園の勝ちが確定しました。賛成に投じていた残りの数票の内訳は時任、ひより、アルベルト、葛城、そして龍園だったのです。まんまと炙り出された時任は反対に投じるしかありませんでした。こうしてDクラスは試験をクリアします。

場面は変わりAクラス。
完全に坂柳の制御下にあるAクラスですが、こちらも同様に課題⑤までロスなくたどり着きます。
Aクラスは独走状態にあり、目先の100ポイントの必要性は他のクラスより低いと言えます。
1回目の投票は様子を見るため坂柳に近い人間をあえて賛成票に入れましたが、それ以外は反対。次の投票で反対の満場一致となり、最速で試験をクリアしました。

場面はCクラスに戻ります。
依然として賛成の1票が投じられ続けている状態。タイムリミットが刻一刻と迫ってきていました。
ここで、綾小路が動き出します。
賛成に当時続けていた人物に目星がついていたため、その人物を退学にさせるべく、賛成での満場一致を狙いに行きます。
12回目の投票で、綾小路が意図的に賛成に投じると、最初は疑念を抱く者が多かったものの、徐々に賛成の票を伸ばし綾小路自身の言葉の誘導もあり、ついには賛成で満場一致となり、退学者を選ぶフェーズに突入します。

やるせない様子の堀北。
しかし退学者を選ばなくてはならない。
投票が行われてても、たった1人反対(つまり守る人)がいれば満場一致とはならず否決されます。そう簡単には決まらないことが予想されます。
最初に名乗りを上げたのは退学者を出すことを良しとしていなかった洋介です。しかし、32票の反対で否決。
ここで、ずっと賛成に投票していた人物が動きます。

櫛田は突然泣き出し、批判を受ける覚悟で言うと前置きし、このクラスのリーダーである堀北、もしくは賛成で満場一致させることを促した綾小路を退学にさせるべきだと訴えます。
突然の訴えに、猛反対の須藤と恵。
いいわ、と堀北は自ら名乗り出ますが、反対22票でこれも否決。

やはり、賛成にずっと投じていた者が悪いのだから、その者を退学にすべきだという流れになります。その人物に心当たりがあると言う綾小路に一斉に注目が集まります。一体誰が賛成に投じ続けていたのか……

「――櫛田、おまえだ」

そう言い放つ綾小路にクラスは困惑。
当然ながら、そんなはずがない、自分が名指しされたから当てつけてでそう言っているのだという声が上がります。
当の櫛田も知らんぷり。
ですがここから綾小路が一気に櫛田を追い詰めます。
櫛田にはどす黒い本性があること、堀北と同じ中学で過去に学級崩壊させたことがあること、毎月櫛田にプライベートポイントの半分を渡していること……

櫛田の言い分を先読みして潰し、淡々と事実を述べることで櫛田はとうとうボロを出していきました。
そしてついには、もうどうしようもないことを悟りその本性を表すのでした。
クラス中が唖然とする中、最後の足掻きと言わんばかりに、クラスメイトの人に聞かれたくはないような暴露話を始める櫛田。
全員の心の中で退学者が決まろうとしていました。

しかし、たった1人、恐ろしく冷静に櫛田を見ていた堀北。
全てを綾小路に委ねてしまうのは楽でしたが、そんなこといいわけがないと、堀北は知恵を振り絞り、やがて、一つの結論にたどり着きます。
櫛田を退学にすべきではない、と。
櫛田の持つ才能(常に笑顔をたやさず、ストレスなど微塵も感じさせない、どんな人からの信頼も勝ち取ろうとする恐ろしいまでの精神力)はこのクラスでも唯一無二であると語り、また、こんな惨状を生んだ櫛田を簡単に退場させはしないと言い放ちます。
そして、堀北の言葉により櫛田の投票は反対37票で否決となります。

自分の一番大嫌いな相手に生かされた櫛田は、屈辱でいっぱいになり、最後は黙るしかありませんでした。
ここからが問題です。

では、誰を退学にするのか?
時間切れだけはありえないというのは共通認識です。
ここでまた綾小路が口を開きます。淡々と……
こうなってしまっては、目に見える単純な能力で優劣を判断するしかないと。
クラス内でのOAAの得点最下位……佐倉愛里。
その名を口が出た途端、波瑠加は猛反対します。親友のためなら時間切れも厭わないといった様子。
そんな波瑠加に対して、愛里は自らに投票するように波瑠加に言います。
投票の時間となりますが、ただ泣きじゃくるだけで投票できないでいる波瑠加。そこにもう一度、覚悟を決めた愛里が強く呼びかけます。
親友の言葉に、波瑠加は投票するしかありませんでした。

試験後。
屋上に綾小路と茶柱の2人が。
茶柱は自身が昔、同じ満場一致試験を受けた際に、波瑠加のように賛成に投票することができず、Aクラスを逃したことを語ります。そしてそれを今だに引きずっていたことを。
今回の試験を通し、より一層生徒とともにAクラスを目指したいと強く思った茶柱は、11年越しにやっとトラウマから開放されるのでした。


と、いったとろでいかがでしたでしょうか。
愛里の退場はいつか来るんじゃないだろうかと思っていましたが、いざその時が来ると心苦しいものがありました。
波瑠加の気持ちもすごくよくわかります。(本文を読んでくれ)
ただ、この先Aクラスを目指す上では、確実に通らなければならない道だったとも思います。
綾小路から見た堀北の成長具合も頼もしいものとなってきています。
次回は、体育祭ですかね? 楽しみです。


ではでは、そんなところで!


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