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英文法〜過去形はこう考える〜

どーもホワイティンです。

前回の記事で「現在形」を扱いましたが、今回は過去形について書いていきます。

突然ですが、以下の例文を読んでください。

Could you do me a favor?
「ちょっとお願いがあるんだけど」

いかがでしょうか?この"Could"はcanの過去形であるわけですが、意味的には”過去”を表していますか?

答えは”ノー”です。

前回の現在形で言及したように、過去形を単なる「過去」と捉えると、過去形の全てを語り尽くすことができません。

今回説明する”過去形”は次回で扱う現在完了形との対比で登場しますから、ぜひ本記事をご覧になって理解を深めてくださいね。

それでは過去形の基本イメージをおさえて、いくつかの”過去形”を見ていきましょう。

◆ 過去形のイメージ

過去形の持つイメージは”過去”であることに間違いはありませんが、過去形は現在形があってこその概念であることを忘れてはいけません。

私たちが生きているのは”現在(いま)”です。

現在を起点として考えるならば、過去とは”過ぎ去ってしまった時”になるわけですが、”現在から離れている”とも捉えることができます。

過去形は、”現在から離れている”

図で捉えるならばこんな感じです。

現在から切り離されている”イメージと考えて下さい。

◆ 「現在」との対比

I skipped breakfast this morning.
「今朝、朝食を抜きました。」

これは何のひねりも無いただの過去形です。

現在の視点から過去の事実として語っています。

要するに”現在から離れている"です。

言い換えると現在との関連性を意識してない表現です。ここが現在完了形へのフックとなるのでおさえておいてください。

次にいきましょう。

◆「丁寧」を過去形から考える

さて、過去形を用いることで「丁寧さ」が生まれるという話を耳にしたことがあるかもしれませんが、その理由についての説明を受けた方は少ないのではないでしょうか?

英語ではなく、日本語でまずは考えてみましょう。

日本語で丁寧さを出すには”敬語”を使用しますよね?

相手と仲良くしたくても、いつまでも敬語を使用していたら相手との心の距離はなかなか縮まらないです。

逆に敬語を使わずにグイグイ来る人とすぐに友達になれる気がしませんか?

人によっては「なんだよこいつ。」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが。

まあ、漫画に出てくる典型的にフレンドリーなキャラって敬語を使わないイメージありますよね!

JUMPキャラでいうと、ルフィとかナルトとか両津勘吉とか。

明確な上下関係があることを除いては、どのキャラも敬語は使ってない気がします。

いや、そもそも漫画キャラってあまり敬語使ってないかも。

話を戻しますと、”離れている”イメージと丁寧表現には相関関係がありそうなことがなんとなくわかります。

無理やりまとめます。

過去形の丁寧表現を次のように定義します。

過去形(丁寧)は、”相手から離れている”

また、”過去”と”丁寧”のイメージに共通する点は”離れている”です。

次のルールも合わせて覚えてください。

同じ形ならば、共通の意味がある

つまり、”過去”と”丁寧”を表す過去形から”離れている”という共通点が導き出せたということも重要です。

単語や用法に多様な意味がある場合はいくつかの例から共通点を探し、帰納法的に”コアとなる意味”を定義づけます。

そうすることで、関連性のなさそうな意味を関連性のあるものとして捉えることができます。

最後は、「〇〇から離れている」という視点で仮定法を説明していきます。

◆ 「仮定法」を過去形から考える

「仮定法」も過去形のイメージである"離れている"から捉えることができます。

それでは一体””から離れているのでしょうか?

まずは仮定法の文を読んでみてください。

I were a bird, I would fly in the sky.
「私が鳥だったら、空を飛べるのに」

いかがでしょうか?実際は鳥ではないし、飛ぶこともできない。

そう、”現実離れしている”んですね!

仮定法は、”現実”から離れている

ということで仮定法も”離れている”から説明することができました。

ちなみに、現実離れが "I were a bird "にも反映されているのがおもしろいですよね。

本来であれば、was のはずなのに were が使われています。

こういった特徴も言語ではたまに見られることがありますので、またの機会にそれについても触れたいと思います。

◆ まとめ

過去形のイメージを3つの”離れている”から説明していきましたが、あらためて以下にまとめます。

過去形のイメージ:”離れている”
▼過去 :”現在から離れている”
▼丁寧 :”相手から離れている”
▼仮定法:”現実から離れている”

次回は、現在完了形についてまとめたいと思います!

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