ジョー・ブラックをよろしく

タイトルで損をしていると思っていて、僕は面白そうだとはどうにも思えず、長尺ということもあって手を出していなかった。
ある日、Netflixの公式アカウントだったと思うが、Youtubeで「ジョー・ブラックをよろしく」のワンシーンを用いた女性に対するスマートな声のかけ方みたいな紹介動画を見つけた。
全くナンパなぞできる気のしない僕だが、しかしブラピのような紳士なイケメンは素直にカッコイイと思っているので、その仕草を真似たいと思い再生ボタンをクリックした。
それをキッカケによし観るか、となった次第である。

アマプラで履修したが、前述の通り意外と長尺で、全体は3h近くある。
Youtubeで見たシーンは割と序盤で、起承転結の起もこれからというところだった。
そこからブラピが宙を舞って死神に入れ替わるのだが、結構勢いが良くてちょっと笑ってしまった。
でもそんなに名残惜しむほどの一目惚れというのもロマンチックではある。

死神に入れ替わり、人間界での案内役として死期の近いオッサンを見立てるのだが、それがヒロイン・スーザンの父親という因果な関係で、死神と入れ替わったとは知らないスーザンは恋の炎が燃え上がる。
死神も段々と惹かれていくが、相容れない存在かつ本来その情熱が向けられている男は死んでいるという誰も幸せにならない関係になり……というのが大まかな物語である。

面白いとは思うのだが、如何せん長く、緩急もそんなに無いので正直飽きが勝る。
死神に入れ替わって、Netflixも認めるスマートなテーブルトークとは明らかに様子の異なる挙動不審な男を見て尚惹かれるヒロインにも少し腑に落ちないものがあり、ロマンスとして見るよりは死神という一見恐ろしくチカラを持つ上位存在が抱える孤独や葛藤だったり、その間に挟まれるオッサンのドタバタの方が印象が強く、結果としてなんだかよく分からなくなってしまっている。
というか、そんな有り様の作品は基本的に面白くない作品だと僕は感じるタイプなのだが、オススメはしないが時間を無駄にしたとは思わない、履修してまぁ良かったかなと思うのはなかなか不思議だし、僕自身でもその理由がよくわからない。
モテ術を身につけられたなら話は変わるのだが、そんなこともなかったので尚更である。

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