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「普通に面白い」「普通に美味しい」の解釈

※2021/07/02 久しぶりに読み返したら読点はあるのに句点がほぼなかったのが気になったので句点を追加しました。ついでにサムネも追加しました。ピッタリなイラストが見つからなかったので「いらすとや」のダブルスタンダードのイラストにしました。

「普通に面白い」「普通に美味しい」などの「普通に〜」という言い回しについて書こうと思う。

僕がこの言い回しを初めて聞いたのは、小学生の頃(約10年前)に通っていたスイミングスクールの送迎バスの中だった。

他の小学校に通っている子同士が「〇〇好き?」「普通に好き」というような会話をしていた。

昔のことだからよく覚えていないけれど多分そんな感じだった。

今思えば習い事は異文化交流でもあったんだなあ みつを

まあそれはいいとして当時の僕は「普通(可もなく不可もなし)なのか好きなのかわからないからそんな言葉使うなよ」と思った。


しかし、その後、そんな小学生の頃の違和感をすっかり忘れて僕は「普通に面白い」とか「普通においしい」とか「普通に好き」とか言うようになった。

スイミングスクールの子以外にも使っている人をたくさん見て自分も使うようになったのだと思う。

Q:お笑い芸人のXってネタがシュール過ぎて好き嫌い別れるけどあなたはどう?
A:僕は普通に面白いと思うよ。
Q:初めてオムライス作ったんだけど美味しかった?あまり自信はなかったのだけど。
A:普通に美味しかったよ。

僕はこんな感じで使っていた。

僕が使う場合の「普通に」は「変な部分がなく」とか「特に文句がなく」という意味で「平凡でつまらない」という意味ではない。

つまり、Xのネタは面白いし、オムライスも美味しかったと思っている。

そしてここが重要なのだが、「普通に〜」を使う対象となるものは、ほとんどがクセのあるもの自信なさげに(又は謙遜しつつ)提示されたものである。

もっと詳しく言うと「僕はXを嫌いになる人が引っかかるポイントは気にならないので面白いと思った。」「あなたはあまり自信がないようだが変な部分はこれといって無かったので美味しかった。」というような意味だ。

このようになったのは勿論、今まで僕が聞いた「普通に〜」がそのように使われていたからだ。
スイミングスクールの子の「普通に好き」もその後の会話を聞いていると大体そんな感じだったと思う。


しかし、「普通に〜」を「平凡でつまらない」という意味だと解釈している人もいると2、3年前にTwitterで知った。

しっかりとした調査を行ったわけではないので偏見に過ぎないが、こう解釈している人のほとんどが、言った人ではなく言われた人で、特別クセのあるものや自信の無いものではないものに対して言われたのだと思う。

Twitterはかつての僕にとってのスイミングスクールの送迎バスの全世代・全世界版であり、様々な人間がいて、様々な情報を入手できる。

(僕が説明した使い方が正しいとした場合)相手の自信作に向けて(言うのは適切じゃないことが分からず)「普通に〜」と言ったのか、言われた側が特別自信を持っていたわけじゃないが、褒められたと感じずに嫌な気持ちになったのかは分からないが、事実としてそういう衝突が起きている。

なので僕は「普通に〜」を使うのをやめた。

あと「自信なさげに(又は謙遜しつつ)提示されたもの」はハードルを下げるためにそう言っているだけで内心自信満々の可能性があるので意味が伝わっていたとしても不快にさせる可能性があるのでやはり使うリスクが大きいように感じる。


「これを読んだお前も今後は使うな」と言う気はないけれど「そう思う人もいるらしいから気をつけた方がいいかも」という話でした。

「普通に〜」に関することや他の言葉で似たようなエピソードがあればよかったら教えてください。

ありがとうございました。

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