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信頼

仕事をしていると、
理不尽なことがたくさんあって
それでも果たすべき役割と課題があって
色んな日があるなと思う。


今日、仕事の校了間近。
結局終電間際まで会社にいた。
乗りたい電車も逃して
あーあ、なんて思っている。
締日が近い時は大変だ。

ぽつぽつ、雨が降り始めている。
傘を持っていないから
家の最寄り駅に着いたあとは
きっと少し、雨に濡れる運命だ。

1年前だって、こんなだったと思う。
ものすごく消耗したような気持ちで
締日を迎えていた。
そんな状態で終電間際の電車にのって
ほんと最悪だった。
ほんとささくれたような気持ちの中、
仕事を投げ込むしかなかった。

今日も同じような時間に
電車に乗っている。


でも最近は何だか、
全然違う。
心が消耗しきってない。

色々ささくれた気持ちになる
ことがたくさんあるけど、
それでも心が安定している。

関わっている業者さんの中に

「信頼しています」

そう思う人がいて、
それだけで心が救われている。



本当は、校了が恐くて仕方がない。
形になってしまえば後に戻ることはできない。

校了間際は濁流のように仕事が進んで
私はどんどん原稿を返してるけど

本当は、みんなの緊張と疲労も、
どこまで大丈夫なのか
わからなすぎて恐い。

近くにその人たちがいないから
見えないことが恐ろしい。
ただただ信じて
人を想うしかない。


信頼って、
信用とは違う。
無条件で、自分でするものだ。

信用できなくなるような
ミスがあったとしても
信頼は自分のキメの問題だから
いつだってできる。

…はずだ。
それがなかなか難しいんだろうけど。


でも、私のお世話になっている
関係先の担当者さんは、
私にとってすごい。

当たり前のことではあるけれど、
期限を守る。
その中で、一定の質の仕事を上げてくる。

リカバリー精度が高い。
私がぽろっと言ったことを
丁寧に拾っている。

自身の意見も持っていて
主張をしてくるんだけれど、

私が納得できるカードで出してくる。
だからNOと言わなければ
ならないことが無くて
逆に助かってしまう。

角が立たない結果を出して来るから
仕事の関係を、これからも続けたいと
思う以外ない。

だから思いを受け止めてもらっている
錯覚に陥る。
この人の仕事は、強くて
そして優しい。

こんな神さまみたいな人は
色んなところで必要とされるから、
きっと長くは
一緒に働けないのだろうけど

それでも、こうやって
今は頑張れているから
いつまで協業できるかなんて
考えたくない。


こんなにアレ・コレ作業が生まれて
負担をかけてるかも

とか、
思ったりするけど、
そこで遠慮するより

強さを信じて
私がその半分を持って
歩きたいと考えてしまう。

頭が上がらないって
きっとこういうことなんだろう。
信頼できるって思えるだけで
勝手にめちゃめちゃ助けてもらってる。

頑張っていたら
こんな素晴らしい人に遭遇できた。
それだけで気持ちが温かい。
冷たい雨に降られて帰ったけど
心が落ち込むことはない。

明日も、仕事がんばろう。
今日も、しっかり終わらせていこう。
たぶんそう言うことが
今の私にできる感謝の形だ。

2日後は、
雨もあがりますように。


pen's h.
203号 あおい

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