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メンズ服で「減点されない」ポイントをまとめてみた

男性のファッションは難しい(女性のファッションのことはわからないけど)。

付き合っていた人に「私服がダサい」と言われてから苦節10年、今ではおしゃれと言われるようになり、服を着るのも選ぶのも好きになりました。

ただ、世の中には、服に興味がない、もしくは興味があってもどうすればよいのかわかっていない男性がたくさんおられると思います。

ファッション誌を読んでも載っているのは高くて個性的な服ばかりで、とても参考にならない。そんな気持ち、わかります。おしゃれとまでは言わなくても、普通の服装をしたい。これが難しいの、すごくよくわかります。

おしゃれでなくてもいいから、普通の格好がしたい。そういう思いの方、多いのではないでしょうか。そこで、これまでの経験から、ダサいとは言わせない、減点されないメンズファッションをぼくなりにまとめてみようと思います。

※年齢は20代~30代前半くらいを想定しています。

1.服がダサくならないための3つのポイント

男性は全身ユニクロ・無印良品でもダサくなりません。なぜなら、服のデザイン性や素材以前に守るべきポイントを押さえておけば、それだけで普通に見えるからです。逆に言えば、これができていないままにどんな服を買ってもおしゃれにはなりません。服を着るとき・買うとき、この3つを意識してみましょう。

①サイズ  ②色  ③清潔感

まずはこの3つです。「そこから…?」と思われる女性もおられるかもしれませんが、メンズ服はレディースに比べてシルエットのバリエーションが少ないため、この要素でかなり違いが出てしまいます。そして、これを間違えている男性が多いです。ここからはこの3つの要素を満たせるように、服選びを見ていきます。

2.手持ちの服から、該当するものを捨てましょう

まず服を着たり新しく買ったりする前に、いらない服を捨てましょう。ダサい服の男性はえてして、服を捨てるのが苦手な気がします。断捨離なくしておしゃれなし。どんどん捨てましょう。

①サイズが合っていない服を捨てる

ダサい人は自分に合った服のサイズを把握していないことが多いです。どの服屋でも同じサイズを買う、目当てのサイズがないので1つ違うサイズを買う、なんてことはないでしょうか? メンズ服はシルエットが勝負なので、サイズが合っていないとおしゃれな服も台無しになります。特に袖と着丈が長すぎる、肩幅が広すぎる/狭すぎる、ズボンの裾が長すぎる/短すぎると、サイズがおかしいことがひと目でわかってしまうので注意しましょう。

②くすんだ色の服を捨てる

偏見かもしれませんが、ダサい人はくすんだ色の服を着がちです。青みがかったグレー、薄ピンク等のパステルカラー、など淡い色は組み合わせが難しく、上級者向けです。自信のない人は白・黒・紺・茶・濃いグレーをベースに服を選びましょう。

③着古した服を捨てる

その服、何年前から着てるんですか…?と思うような服を着ている人、結構います。着ている年数によらず、ヨレている服、毛羽立っている服、色落ちしている服はすべて寿命です。容赦なく捨てましょう。

特に注意すべきはジーンズです。ダメージ加工や色落ち加工の商品があるため、買ったときに比べて色落ちしたものを履いている人がいますが、ヒザや太腿の部分だけ色が落ちているのは、ただの色落ちです。捨てましょう。

まずは、上に書いたような「着てはいけない服」を捨てます。次に、残った服をどう着るか考えていきましょう。

3.服を着るとき、ここに気をつけましょう

服の着方にもちろん正解などなく、バリエーションはいくらでもあります。当然ここにそのすべてを書くことはできないので、ダサい男性にありがちな減点ポイントをここに挙げていこうと思います。減点ポイントがなくなれば、普通の格好ができるはずです。

①そのシャツ、インする用ですか?出す用ですか?

ズボンにインする用のシャツを外に出して着ている人がいますが、絶対にやってはいけません。ビジネスシャツ(カッターシャツ)は、シャツイン以外の選択肢はありません。普通の服屋ではちゃんとゾーンを分けて売られているので、ビジネスゾーンにあるシャツを出して着ないようにしましょう。もし見分けがつかない人、シャツの前ボタンの一番下に、対になるボタン穴のないボタンがあったら、それは出してはいけないシャツです。

②おしゃれの基本は足元から、は本当

服に気を遣っていても、靴や靴下がダサいと台無しになります。服と同じレベルで、靴や靴下にも気を遣いましょう。特に、汚れたスニーカー、スーツ用の靴下は絶対NGです。何を履いたらよいかわからない人は、ユニクロか無印良品の真っ白スニーカー(もちろん汚れたら洗う)に、靴からはみ出ないようなスニーカーソックスを履きましょう。

③組み合わせやすい便利アイテムを使う

メンズ服には三種の神器ともいえる便利アイテムがあります。白無地シャツ・グレーのジップパーカー・黒のスキニーパンツです。この3つを組み合わせて着ればまず無難な格好になります。

(※ただし、これはあくまで普通体型の人の話なので、ふくよかな人(服を着ていてお腹が出ているのがわかる人)はスキニーパンツを履くと悲惨なことになります。)

個性的なデザインやカラーの服を着る場合、この三種の神器と組み合わせることでバランスを取ることが可能です。1着ずつ持っておいて損はないと思います。これらは、できるだけ余計なデザインがついていない、プレーンなものを選びましょう。

4.服を買うとき、ここに気をつけましょう

服を買うとき、1で挙げた三原則を守らなくてはいけません。つまり、サイズの合わない服・くすんだ色味の服を買わないということです(着古した服は、新品を買う以上想定されないので)。

サイズを合わせるには、試着が必須です。かならず試着しましょう。上半身の服なら特に肩幅・袖丈・着丈が合っているか、パンツなら裾丈・ウエストのサイズが合っているか必ず確認しましょう。ブランドによってはどのサイズも自分に合わない場合もありますが、そのときはそのブランドで買うのは諦めましょう。筆者も、どんなにデザインが好きでもサイズが合わなくて買えないブランドがあります。諦めるしかないのです。

また、色の種類に敏感になることが重要です。たとえば、同じグレーでもライトグレーからダークグレーまでかなり差があります。クリーム色・ベージュ・キャメル・薄茶といった色は、知識がなければ違って見えません。虹が7色に見える民族と4色に見える民族がいるように、色に対する知識で見え方が変わります。日本は色に敏感な文化なので、多くの色を覚えましょう。さらに、色を組み合わせる上で補色の概念が重要になってきます。中学美術の知識ですが、覚えていない人は「色相環」で調べましょう。色相環で左右どちらかにおおむね90°以上離れている色どうしを組み合わせるのは、高等技術が必要です(例えば緑と赤はほぼ補色ですが、そのまま着るとクリスマスになってしまいます)。色の強い服を着るときは、白・黒・グレー・茶色と組み合わせるのが無難でしょう。

これらを踏まえて、実際に服を買う場面で気をつけることをまとめてみました。

①迷ったら紺色を買え

メンズはレディースに比べて、色の変化でかなり突飛に見えてしまいます。緑・赤・オレンジ・黄色などの服を買うときは、上の三種の神器と組み合わせられるかをまず考えましょう。

何色を買うか迷ったら、紺色を買いましょう。男性で紺色が似合わない人はまずいません。夏でも冬でも季節に関係なく着られますし、全身紺色になっても問題ありません。ダークグレーでも同じようにできますが、グレーは商品によって濃淡に差があり、その差で印象が大きく変わってしまうので、色彩に自信がない人にはおすすめできません。全身黒は、似合う人とそうでない人がはっきり分かれます。全身白は…白馬の王子様になってしまいますね。

ただし、紺は他の派手な色との組み合わせが難しいです。特に赤・黄色系と組み合わせるときは注意しましょう。紺と組み合わせるのは白・茶・グレーがおすすめです。この3色ならまず外しません。

②買ってはいけない服屋(※個人の意見です)

少々過激ですが、買う服屋を間違えるとどうしてもダサくなってしまいます。ブランドは数あれど、街中によくあるブランドの中でおすすめできないものを挙げておきます。

===全員ダメゾーン===

・総合スーパー

ここで買うならユニクロで買ってください。それ以上何も言うまい。

・ライトオン、ジーンズメイト、しまむら系列

各ブランドとも、ここ数年でがんばっているのかもしれませんが、わざわざここで買う必要はないです。ユニクロで買ってください。

===自信がなければやめたほうが無難ゾーン===

・RAGE BLUE

GLOBAL WORK や HARE と同じ会社のブランド。GLOBAL WORKは割と幅広い世代向けのプレーンな服、HAREは量産型大学生の服、という印象です。RAGE BLUEは価格の割にデザインに少しこだわった服が多いのですが、ひとつ余計だよ…という工夫なこともしばしば。なによりここ数年、価格維持のためか生地が貧弱になってきておりヨレやすいです。安っぽい見た目の服が混ざっているので、それなりの選球眼が必要になります。小物を買うには手頃で良いです。

・ZARA

レディースはコスパが良い感じがするのですが、メンズは意外と安くないです。その割に品質はいまいちなので悲しいです。

・H&M

生地がとにかく貧弱。1回洗濯したらヨレるのでは?と思うほどです。ファストファッションの権化という感じで、本稿で目指す「普通の服」とは方向性が違います。無難なアイテムを買うなら他の服屋でいいです。

・GAP

アメリカ人なら似合うのでしょうが、日本の男性はやめたほうがいいです。恰幅のいい人やがっしりした人には良いかもしれませんが、筆者のような細身体型だと似合う服が少ないです。半額セールのときの値段で買わないとコスパも良くないです。

③安物買いの銭失いをやめる

メンズ服はとにかく価格が見た目に出ます。レディースにある「安いけど高く見える服」は、メンズにはほとんどありません。筆者もいまだにセール品や安い服に飛びつきたくなりますが、結局気に入らなくて着なくなるのが関の山です。ユニクロ以外なら、シャツは最低でも1着5,000円、セーターやパーカーなどのアウターなら1着8,000円は出しましょう。アラサーならコートは30,000円以上出したほうが良いです。

安い服はすぐにヨレて着られなくなりますが、高い服はかんたんにはヨレないので長く着ることができ、結果的には安上がりになります。それに冬物はとても暖かいです。コートは5年着られます。

④とにかく新宿のルミネ2に行こう

メンズ服最大の問題は、いい感じに買えるところがないことです。各地のファッションビルにもメンズフロアはあれど、狭かったり、対象年齢が違ったり…。だから上で挙げたようなところで服を買ってしまうのです。

筆者が知る限り価格帯・対象年齢が最もちょうどよいのは新宿のルミネ2です(※ルミネエストはもっと若者向け)。3F~5Fはほぼ全店メンズも売っていますし、隣のFlags(小田急のビル)、少し歩きますがルミネ1のUNITED ARROWS、ルミネエストの地下にあるBEAMSまで行けば、ほぼなんでも揃います(言い過ぎ)。筆者もこのエリアでばかり服を買っています。これまであまり服に興味のなかった人でも手を出しやすい服も売っているので、まずは行ってみることをおすすめします。

まとめ

つらつらと書いていたらかなり長くなってしまいました(最終的に5000字超えました)。勢いで書いているので今後加筆・修正するかもしれません。

筆者はアパレルに関しては全くの素人ですし、とてもおしゃれというわけでもありません。おしゃれのアドバイスは数あれど、まずは普通の格好を目指すというコンセプトのまとめはあまり見たことがありませんでした。筆者はこの知見を得るのにかなり年月を要したので、それが少しでも短くなればという思いです。

このほうがいいのではないか?ということがあったら、ぜひ知りたいです。これを読んでくださった方のまわりの男性が、少しでもおしゃれになりますように。