見出し画像

【子どものインフルエンザ】タミフルドライシロップの品薄状況に対して家族ができること

タミフルドライシロップが品薄になっています。
沢井製薬のジェネリック医薬品があるのですが、それ以前に市場から商品が消えてしまいました。

さあ大変!、ってな事もありません。

タミフルカプセルの“脱カプセル”という方法があります。
タミフルドライシロップの品薄状況は今世紀初の出来事ではありません。
薬局の薬剤師はこの状況を乗り切るノウハウを持っています。


安心してください。乗り切れます。


先述したタミフルカプセルの脱カプセルですが、何ら専門的な技術でもありません。
カプセルの中身にある顆粒を外に出すだけです。

お子さんの体重によってタミフルカプセル内の顆粒を調整して、乳糖などでかさ増しします。

体重別のタミフルカプセル内容物換算表


しかし何ら問題が無いとは言えません。

脱カプセルを用いた場合、通常より調剤に時間がかかります。
インフルエンザ治療薬は確実に手に入りますから、待合室でゆっくりお待ちください。

それ以上の問題、タミフルドライシロップでも不味くて子どもが服用拒否なのに、あまつさえタミフルカプセル内容物が更に味が悪いのです。


この点が、タミフルドライシロップの品薄状況に家族が対応する肝になります。


薬局として出来る事は、味や臭いを矯正する目的で『単シロップ』という白糖入りの医薬品を追加処方薬とする事です。
とにかく甘味が強いのが特徴です。
低コスト、ノンアレルギーな方法です。

これでも立派な医療用医薬品扱いです。


原則として、薬はそのまま水やぬるま湯と一緒に飲ませます。

粉のまま口に入れ、むせて飲みにくい場合は、水やぬるま湯に溶いてよくかき混ぜ、沈殿しないうちにすべて飲ませます。 この時、コップの底に薬が残らないように気をつけましょう。
溶かしたものを飲み残すと薬を全量飲んでないことになるので出来るだけ少ない量の水で溶かして下さい。

この方法でダメな場合は、先述した単シロップを混ぜるか、アイスクリームやプリン、チョコレートなど味が濃くて冷たいもの、甘いものなど好きなものに混ぜて飲ませる方法もあります。

市販の『おくすり飲めたね』などのゼリーも良いと私は思います。

ゼリー状オブラート


しかし混ぜてはいけないものや混ぜると逆に苦くなってしまうのもあります。
オレンジジュースやスポーツドリンク、チョコアイスなどと混ぜると飲みやすいが、 アップルジュース、バニラアイスとは相性が良く無いと言われてます。

しかし、あくまで一般論で科学的な根拠はありません。

また主食(ミルク・お米・うどん)や豆腐など、食べさせたい栄養価の高いものと混ぜるのは避けましょう。
薬のせいでこれらの食べ物が嫌いになってしまうこともあります。


これらの方法すべて試したが上手くいかない、さあどうしようか、となった場合。
子どもにタミフルを服用させない手があります。

タミフルは抗インフルエンザ治療薬ですが、服用しない場合と比べて1、2日早くインフルエンザの症状が改善される効果がある程度です。
インフルエンザ感染症の症状は、普段の風邪症状と変わりはありません。
重症化リスクを語るとしても、ただの風邪だって重症化する可能性があります。


♫あきらめましょう あきらめましょう スッキリしましょう(華原朋美)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?