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8月初旬、渡韓した。

8月初旬 渡韓した。
閃光の如く一瞬の体験であった。
現地の空気、建造物、生き着く人々、文化、風景
全て心身に染み渡った。

初日

8万円をウォンへ両替。確か70万ウォン。
日暮里からスカイライナーで成田空港へ行く。
ここで確かな試合前の緊張を感じた。

日本は盆をひかえ、先祖を迎え入れる。
俺たちはウォンを掴み、祖国を後にする。

成田着
離陸までの時間が2時間ちょっとある。
飲むビール。
土産に獺祭。
離陸遅延を待ちながらぼーっとする。
最高に気持ちいい。
『、、ダァ様、、、、キ様ぁ!いませんか?!』
耳をすませば。
??え、俺らのことちゃう!?
あ、はい僕たちです。
飛行機残り10分で出ちゃいますよ!とか言われて、
キタキタこれが旅ってやつ、ハプニング!
でも乗り口ゲート40って言ったよな?
36って聞いとらんぞ。
きっと日本が俺たちを離すまいとしていた。

空の旅2時間半。機内暑い。
仁川空港到着。韓国暑く、高湿度。

電車乗って、ひとまず東大門へ。
車窓から見える土地、
ビル群が実は日本のどこかにある街なのではと
錯覚を覚える。
ただ日本では見ないであろう建築造形と構造
ここで脳が狂う、興奮。

宿はエアビーで借りた
シェアハウス系のベットルーム一室
大路地はしっかりとした都市。
ひとつ路地に入れば昔ながらの街並みなのだろうか
夜に徘徊してたら人攫いに合いそうな感じ。

宿の一室に通づる階段の角度80度。
階段上がる所々にボルダリングストーン
宿泊者に登れってメッセージ言うとんのか。
やはり人生には登りが多い。

若干一息ついて、
現地留学2年目の友人も到着し
いざ繰り出す我ら東邦人。

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さすが留学生、スルスルと穴場をご案内。
大船に乗った気分で身を任せたから
どの街に行ったのか不明。

カフェインを入れると
アルコールが回りにくいのだと
ベンティサイズのコールドブリューを浴びた。
メガコーヒーって店。

一発目はホルモンの鉄板焼き
これ幸福爆発的旨さなり。
そして、チャーン
キメる韓国ビールのカスと焼酎セロ。
セロなんか水のような錯覚で吸い込み。
瓶ビールは飛ぶように空き瓶になっていくんだ。
水くださいは、ウルルチュセヨ。
セロは現地で二百円くらい、
早くどこでもドア作ってくれ。

気づいたら商店街
ユッケとタコ(チュクミ?)と酒を入れて、
ハーフタイムを過ごす。
セットの汁物が俺たちの胃袋を労り洗浄する。

留学生の知り合いのルーフトップバーに移動。
江東区生活の経験がある店員から譲り受けた韓国語はガチノラヨ(一緒に飲みましょう)
ええやん
元気か、ジョンハー?また日本こいよ。

留学生の友達とも合流して、
俺らフォーマンセル(4人組)
クラフトビール店に移動。いわば入水タイム。
留学生のパンツにビールをぶっかけて、
下半身が入水。
白いパンツがポップ(麦)カラーになってから
退店。
ビールまみれパンツを交代するため、古着屋に
来店。
前衛的なハーフジーンズパンツが青ポロシャツに
映える。
君に決めた。
(遠目で見たら裏返しで履いとるんかデザイン)

コリアン華金ハッピーの熱気を感じ、街を歩く。

フィリピンハーフのイタリアン美女と意気投合して
スペインバル的なお店に行く。
俺の内臓よ、まだ戦えるよな。
まだロスタイムだ。

気づけば、店を移動。
なんで俺はタンクトップになっている。
なんでイタリア国家を2AM韓国で斉唱している。

気づいたらデカめパブに行き着いて
ロシア系アメリカ人兄弟とチャーン。
お気づきか、もう記憶がほぼ無い。

クラブ街を彷徨いながら、
仲間の一人の意識が飛んだ。
俺たちのセーフハウスに戻ろう。

ロスタイムなんかなかった。
まだこれは旅の前半戦に過ぎなかったんだ。

無意識にも俺はシャワーを浴びていた。
ダブルベットが2人で埋まった。
俺はベットシーツを床に敷き、そこで寝た。

2日目

起床と同時に微かな脱水を感じた。
ここに来ても留学生、スーパープレイ。
ローカル食堂をサーチ。
驚くほど昨日より湿気がないが
日差しが痛い、これが朝か。

またまた人攫い小路に入り込む。
想定の3倍奥に進んだ。
一切観光民がいない食堂についた。
ほんと留学生、すげーよ君。
心ばかしの言葉でチップあげたい。

日差しで脱水、二日酔いで脱水
仕上げっている、早く食事をしたい。
席につくなり、キムチ、どん!カクテキ、どん!
俺たちの言語はうまい3文字、この形容詞だけ。

その店は、ヘジャングクが有名。
牛骨と薬草の煮込みスープぅまい!
骨髄から溢れるアミノ酸
別名ハングオーバースープ。うまい。
鉄鍋の深淵を覗くとハツっぽいものがある。
牛の血の塊
ソンジだ。

ここは、そうだ。
彼らは大陸で生まれ育ったんだ。
ここは最大の大陸の一部。
骨も食う、血も食う、大陸規格のエネルギー。

必死になって食らいついた頃には脱水を克服して
体は代謝を始めた。筋肉肥大大陸。
爪の先までアミノ酸濃度が最高値になって退店。

コンクリートに残った水溜りに反射した日光が
俺たちを光合成させる。

腸活動もご機嫌になった頃
必死に探した、トイレ。どこにもない。
カフェを調べた、到着、本日休店日。

昨日の記憶を参考に、市場にはトイレが必ずある。
どでか干物市場を訪問。
とにかくデカい、道幅そして干物店の数。
日本との干物テクノロジーの差を感じた。
食料保存の知恵はさすが大陸。

俺たちの顔も徐々に干物になっていた。
近くの干物屋おばあちゃんにトイレどこ?
って尋ねたら上を指差した。
なんだ、
干物になる人間のトイレは天界にあるってか。
それとも俺たちを干物にする気か。
冗談じゃない、哲学的な問答をしてる暇はない。
上を見上げた。道路の真上に2階があった。
そこのトイレもある。

日本で商店街かつ大通りに2階があるはずがないという勝手な他国事情を思い込んでいた。

俺たちは干物にならず地上に戻れた。
その救いの女神は50年間干物屋で商いをしていたらしい。
いちご、マンゴー、きのこ、
めっちゃ試食させてくれる。
干物アラカルトを購入。
キャッシュオンリーかと思いきや、カードOK。
韓国にきてカードが使えなかったことがない。
留学生曰く、カード決済の普及がすごいらしい。

ただ、なぜ鉄道は現金支払い、
ようわからん乗車カードなんだ。
カード返還後の預かり金50ウォンが毎回発生する。

その後、ソウルのホットスポット
ソンスへ。
有名なカフェでカフェイントリップ。
古民家?(かなりでかい)を改築したカフェで心地よい。
雪山を縮図した見た目のパンを3人でシェア。

引き続きカフェをハシゴ。
オープンデカ扉、デカ店内。
ジムとカフェの天井は高ければ高いほど良い。
これが俺の矜持。

東京でこの規模感のカフェはまずない。
あっても利用客でごった返す。

程よい客数。そして広さ。
店内の奥はプラントリーと完成途中の油絵が飾ってある。
いろんなものを解放させてくれた。

そうだ東京でアトリエ兼個展会兼カフェをやろう。
コンカフェなんかに負けるかよ。

熟成あんバターパンを成熟男性3人でシェアし
心も血糖値も高揚し切った時に油絵の描き手登場。
聴衆の視線を背後に置き去りにしながら彼は描き始めた。

行く場所を決めてから外に出よう。
無鉄砲な店舗からの外出を留学生が規制。
俺らを救ってくれた。

渋谷-原宿間に似たようなストリートに踏み込む。
両サイドはキラキラした店舗で成り立つストリート。
2店舗くらいの服屋に寄って
2店舗目がグッときた。
more big one please,
さっと差し出されたビッグ白T
通じた英語に踊る心。

銀色の冷蔵庫みたいな試着室に入ってお着替え。
サイズも色味も申し分ない、そしてほのかに書かれたハングル。
汗と血で滲んだ服から着替えたい気持ちを抑えて退店。

まだ今日は長い。
駅を戻る途中、
やよい軒と松屋を融合したような店に寄ってみた。
一通り留学生に注文をお願い。
キンパ、とんかつ?、デカ餃子、冷麺。
冷麺はマスタードをかけて、ハサミで刻むんだと教えてくれた留学生よ、どんだけ頼んだんだい。
フードファイトジャパニーズインソウル。

昼寝を求めて俺たちのホーム東大門に帰る。
東大門にはDDPなる施設がある。
立ち寄ると文化交流フェスが開催していた。

木材で作られたボードゲームや知育玩具の体験ブースを練り歩く。
昼寝を忘れていろんなゲームをプレイ。
負けたらプッシュアップ。
木の玉を複数のゲートに通すボードゲームに白熱。

途中参加少年少女も交えてバトルスタート、
ゲートオープン解放。

少女が強い、敗北した俺は10回大胸筋を刺激した。
留学生に負けてもれなく腕立て伏せをした少年の
伸び代あるフォームに無限の可能性を感じた。

その後、
バトルした少年少女の家族御一行とお写真。
君たちのバトルスピリットは忘れない。
おそらくほとんどが子供向け。
楽しんだ。俺たち一生ガキのままでええよ。

遺跡を取り囲む石性ベンチでくつろぐ地元民
気づけばそこで横になっていた。
ソプラノ歌手のBGMが流れて心地よい。

だんだんと音量がデカくなる
振り返ると音源はリアル歌手だった。
外国の人と話すとエキサイティングして歌っちゃうのと、話しながら途中からソプラノ演奏に切り替わる話し方。
目の前にあるなら押したいボタン。
ご婦人、日本には相席食堂があります。

コンビニで買った50円の水を脳天から浴びるほど東大門は熱かった。

人生の傾斜ほどの階段を登って
シャワーを浴びてベットルームに戻り遅すぎる昼寝をとる。
たった20分で食欲も気力(性欲)もフルゲージ回復
人類の代謝と回復に驚いた。
500万年生存した本能は俺たちも持っている。

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⇨ to be continued.












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