祖父のエッセイ

20年前、母方の祖父が亡くなった。
葬儀の後、祖父が勤めていた会社の人が、1冊の冊子をくれた。
中を読むと、祖父の紹介と社内報に祖父が書いていたコラムがまとめられていた。
紹介の欄は、祖父の会社の同僚でもある長年の友人が書いていた。
祖父の友人が一緒に満州にいた頃の祖父とのの思い出話など、娘である私の母も知らないことが多かった。
戦争のことも含め、明治生まれの厳格な口数が極端に少なかった祖父が、芸能人のことなどのことなども書いており、その意外性に驚かされた。
3年前から、私もエッセイのようなものを書くようになった。
当初は、あまり意識はしていなかったが、もしかすると祖父の血を引いているせいなのではないかと思うようになった。
私が書いたものも次第に数が増えてきた。
しかし、まだまとめて冊子にするほどではないかもしれない。
しかし、誰かにまとめてもらえたらと密かな願望を持っているのである。

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