イギリスの羊たち: 英国の羊 「Fine」
前回、英国にいる羊について書きました。軽くおさらいすると、英国全体の羊は大きく分けて下記の7種類に分類されます。
Fine / Medium / Cross / Luster / Hill / Mountain / Naturally Coloured
今回はこの7種の中の「Fine」に分類される羊を紹介します。全部で16種。
16種全部は長くなるので一度には書けませんが何度かに分けて書いてきたいと思います。
BERRICHON DU CHER
起源
フランスで開発された品種で1780年代にメリノによって改良され、1800年代にイギリスの羊の品種「ディシュリ―レスター」によって改良されました。
特徴
角が無く、白い顔をした中型から大型の羊。高密度で白い中型の細かいフリースは良いクリンプ(縮れ)を持っています。
主な用途
布団の中綿 アパレル糸の原料のブレンド材
手触り: 柔らかい 色:白
フリース重量:2-2.5kg ステープル長:4-7㎝
太さ : 30-32ミクロン
RED BRITISH
起源
もともとはフランスのロワール渓谷でカマンベールチーズ製造の為、1980年代に英国に導入されました。
特徴
赤っぽい色の顏が細かい毛で覆われたミディアムサイズの羊。角は無く、細くて濃いフリースを持っています。多用途の繁殖羊として評価されています。
主な用途
アパレル用のダウンウールのブレンド材
手触り:柔らかい 色:白/クリーム色
フリース重量:1.5-2kg ステープル長:4-7㎝
太さ:30-32ミクロン
シャロレー
起源
19世紀にフランスのソーヌ・エ・ロワール地区でイギリスの品種ディシュリ―レスターから改良されました。名前はシャロールという町が由来になっています。最初に英国に輸入されたのは1976年です。
特徴
最高品質のプライムラムの第一種です。中型から大型で体長が長く筋肉質です。短めで上質な軽量フリースを生み出します。灰色がかったピンク色の頭は羊毛で覆われていません。
主な用途
布団の中綿 アパレル糸の原料のブレンド材
手触り:とても柔らかい 色:白/クリーム色
フリース重量:1.5-2kg ステープル長:4-6㎝
太さ:29-30.5ミクロン
クランフォレスト
起源
シュロップシャーとポウィスの国境にある市場の町からその名を取ったCLUN FORESTは現在は絶滅してしまった多くの地元の数々品種から改良され、発展してきました。
特徴
角が無く、警戒心が強くて顔と足は暗褐色です。ウールは通常密度が高く、細かく、均一な品質で暗い羊毛はほとんどありません。
主な用途
布団の中綿
手触り:とても柔らかい 色:白/クリーム色
フリースの重量:2-2.5kg ステープル長:5-8㎝
太さ:29.5-31.5ミクロン
ドーセットダウン
起源
1800年代後半にダウンランドのバークシャー、ハンプシャー、ウィルトシャーの子羊と純粋なサウスダウンのラムを交配し改良され、どの後イングランドのドーセット州に導入され繁栄しきました。
特徴
この品種は数は多くありませんが適応性があり、管理が容易です。短繊維のウールは密度が高く、白く、高品質であり、その多様性の為に他のウールとブレンドで良く使用されます。
主な用途
布団の中綿 編み糸
手触り:柔らかい 色:白
フリース重量:2.25-3kg ステープル長:5-8㎝
太さ:30-32ミクロン
やはり一度に書くと長くなるので分けて書きたいと思います。こうして書いていると羊の品種の多さを改めて痛感しますね。
次回に続きます。
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