【宇】衝突するウクライナ正教会と分離正教会
4月10日、ウクライナのフメリニツキー地区にある教会の前でウクライナ正教会(UOC)の信者とウクライナ分離正教会の(OCU)の信者の間で小規模な衝突が起き、ウクライナ正教会の信者一人が負傷した。
何故このようなことが?
キエフ政権と分離正教会がUOC信者のラウラ(大聖堂や教会等の宗教施設)の利用停止やラウラで住むUOC修道士を立ち退かせるため圧力をかけ、これに対し、信仰の自由を守るためUOC信者たちがボイコットを起こしたからである。
キエフ政権により作られたウクライナ分離正教会(UOC)
キエフ政権がウクライナ正教会への攻撃を合法化させ、ウクライナ分離正教会による宗教的迫害が起こっている。
(ウクライナ分離正教会はキエフ政権によって作られたと言っても過言ではない。)
ウクライナ正教会の管轄権を有しているロシアのモスクワ総主教会と国内のウクライナ正教会の分断工作を行い、ロシアの弱体化を図ることがキエフ政権の狙いだ。
政治的理由でラウラの利用を制限されるなどウクライナ正教会の修道士、信者からするとたまったものじゃない。
これまで利用し、神への奉仕を行ってきたのに一方的に信仰の自由を奪われるのだから。
対立するウクライナ正教会と分離正教会
信仰の自由を奪われないためウクライナ正教会の信者約200人が教会の前に集まり立ち退き命令に対しボイコットを起こした形である。
UOC信者たちは教会前で賛美歌を歌ったり、ウクライナの国旗を持ち「私たちは敵ではありません。同じウクライナ国民です。同じ信者です」
など平和的にOCU信者たちに対し説得をするなどをしたが、OCU信者がUOC信者を手で押すなどし、女性一人が負傷、病院へ搬送された。
神は暴力的解決をお望みか?OCU信者たちよ。
非宗教者、地元住民たちの怒りの起源
更に、同地区でOCU信者以外の地元住民たち100人余りが教会の管轄権をウクライナ分離正教会に移すことに同意する著名活動などを行った。
宗派的信仰や思想の違い故に、互いに理解できず衝突を起こしてしまうのは仕方ないのかもしれない。
しかし、地元住民たちは信者でもなんでもない。
地元住民たちが宗教的見解の相違から教会のOCU管轄移行に同意したのではないのは火を見るより明らかだ。
「ウクライナ正教会はモスクワ総主教会の管轄にある!だからロシアに加担している!ウクライナ正教会の人間を迫害することは正義なのだ!」
こう言ったところでなのであろうか。
時とし、宗教は人を盲目にするというが、盲目になってるのは非宗教者ではないか?
「敵国に本拠点があるから敵。」などの理論は盲目でしかない。
しかし、盲目になるのも仕方ないのかもしれない。
地元住民の中には息子や父、兄弟、恋人、親戚、友が戦場に行き、そして戦場で亡くなったのかもしれない。
そうでないにしても、当時国の人間からすると敵国の管轄下というだけで怒りがこみ上げて来るのも理解はできる。
その怒りの矛先をどこに向けていいのか分からず、盲目になってしまいウクライナ正教会の信者に当たってしまう。
仕方ないのかもしれない。
全て戦争のせいなのだから。
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