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イタリアの郷土菓子


ティラミス (Tiramisù)

コーヒーとリキュールを染み込ませたスポンジケーキやビスケット(サヴォイアルディ)と、マスカルポーネチーズを用いたクリームを交互に重ねて冷やしたデザート。

1970年代、イタリア・トレヴィーゾにある老舗レストラン “レ・ベッケリエ(Le Beccherie)”が初めて提供したといわれており、レストラン元オーナーのアド・カンペオル(Ado Campeol)は「ティラミスの父」と呼ばれました。

その他にも様々な諸説があり、専門家によって意見が分かれるようですが、2017年にはティラミスがイタリア農林食糧政策省によってフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア地域の伝統的な食品リストに登録されました。


ジェラート (Gelato)

イタリア語で「凍った」を意味する氷菓子の総称。一般的なアイスクリームに比べて乳脂肪分が少なく、バニラ・チョコレート・ヘーゼルナッツ・アーモンド・ピスタチオなど様々な種類があります。

ジェラートの先駆者として知られているのが、イタリアの舞台デザイナー、建築家、芸術家などで知られるベルナルド・ブオンタレンティ。16世紀のスペイン国王がフィレンツェの名家・メディチ家の宮廷を訪れた際、ブオンタレンティ氏によってジェラートが振舞われたのだとか。

今でも、彼の名に因んだ「ブオンタレンティ」というミルク味のジェラートがあり、多くの人々に親しまれています。


カッサータ (Cassata)

シチリア発祥の伝統的なケーキ。リコッタチーズとスポンジケーキをマジパンで包み、アイシング(糖衣)やシロップ漬けのフルーツで華やかに飾り付けられます。

その起源には諸説あるものの、9世紀初頭シチリアを侵攻してきたアラブ人たちから伝わったといわれています。日常的に親しまれているデザートですが、特にカーニバルの時期には多く提供されます。


カンノーロ (Cannoli)

南イタリア・シチリア島発祥のお菓子。筒状のパイの中にはリコッタチーズのクリームが詰められており、ピスタチオ・オレンジピール・チョコレートなどの装飾が施されています。

その歴史は、9~11世紀頃のイスラーム統治時代が起源であるとされています。当時、シチリア島中部・カルタニセッタにてアラブの首長の側室たちによって考案された。または、この地の修道女たちによって生み出されたなど諸説あるようです。


スフォリアテッラ (Sfogliatella)

イタリア南部ナポリ地方の焼き菓子。貝殻をかたどった何層にも重なったパイ生地に、リコッタチーズやカスタードクリームが入ったお菓子で、イタリア語で「ひだを何枚も重ねた」を意味します。

18世紀頃、アマルフィ海岸沿いのサンタローザ修道院で、食材の残り物(セモリナ生地、ドライフルーツ、砂糖、リモンチェッロ)から作られたのがスフォリアテッラの起源であるといわれています。


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