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#126 むごい教育

 今年の某放送局の大河ドラマは「どうする家康」ですが、その家康にまつわるエピソードを紹介します。

 徳川家康は幼少時に人質として、近隣の戦国大名、今川家・織田家を転々としたことは有名です。徳川家康がまだ幼く、竹千代と呼ばれていたころの話です。駿河の国を治めていた今川義元は、政略的に竹千代(後の徳川家康)を人質に取りました。家康の資質を見抜いた義元は、教育担当の家来に対し、

「竹千代には、むごい教育をせよ」

と一言だけ指示をしました。

 しばらくたった後、義元は家来を呼び、「どのような様子か?」とたずねました。家来は、待ってましたとばかりに答えます。

「はい、早朝から起こし、水練をさせ、食事は三食とも粗末なものを与え、昼は馬術や剣術にへとへとになるまで励ませ、夜は学問と、厳しく教育しております。」報告を聞いた義元は、烈火の如く激昂しました。

「馬鹿者!それはむごい教育とは言わん!朝は好きなだけ寝かせておけ、山の幸や海の幸あふれる、贅沢な食事を好きなだけ食べさせろ、武術や学問が嫌だと言えば、決して無理強いせず、本人の望む通りして、ほしがるものは何でも与えてやるがよい。」

そして最後に、今川義元はこう言ったのです。

「そのようにすれば、たいていの人間はだめになるから。」


 現代版「むごい教育」とは、どのような教育なのか、親や学校の先生はよく考えて子どもの教育にあたる必要がありますね。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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