経営者の方、「会計公準」知ってますか?

※経営陣とは、経営者(役員)と管理職全体を想定しています。課長・係長・主任も含みますよ(笑)
経理部の方で知らない方は、ちょっと考え直したほうが良いです(存在を)。

最初から飛ばしますけど、会社を経営に関与されている(大小問わず)経営陣として絶対に知らないといけない知識って、ご存知ですか?
(知らんから聞いとるんじゃ、と言われれそうですね(笑))
年明けて、管理職風吹かせるために「今季の着地点は、どなうなってるー!!コロナなんか関係ないぞ!!」「来季予算はー!!コロナなんか関係ないぞ!!」と言われている管理職以上の方、そして言われている営業さんを中心とした部下の方、大変ですね。

これから3月末に向けて、来期予算だの数字を出せと言われたり、計画を立てている企業が多いと思います(まあ、日本が3月末決算が殆どだからだけなのですが)雇用を守りつつ、会社も存続させる、難しい選択を経営陣が悩みに悩んでられるところもあると思います。
予算会議とかあると、説明する側は気持ちが滅入りますよね。。。(仕事なんだから仕方ないけども、言い方が。。。)。

私は、ERP(EnterpriseResourceManagement)パッケージコンサルタントや基幹システム再構築のPMを何度もやってきました。経理部や財務部、時には公認会計士や政務所長相手に、議論を重ねてきたこともあります(ITエンジニアのくせにと言われるかも知れませんが、下手なAICPAよりは理解していますし、実戦経験が豊富なので)。

プロの会計人(公認会計士や税理士に方)は当然ご存知でしょうから、経営陣全員もご存知と思いまして、質問があります。

「予算達成はできなかったとしても、会社は続けるのですよね?何故、会社を続けるのですか?」

この答えを明確に回答頂いた経営陣の方々は、今までお目に掛かった方の2割もいらっしゃいません。凄いですよね、知らないでも経営陣として命令できるのですから。私が社長だったら、知らない経営陣は即クビです。ルール知らないで会社経営に参画するとか、無免許運転より質が悪いと断言します。

会計学における基本

会計学には、明文化はされていませんが基本ルールが存在します。
「会計公準」といいます。
会計公準は、3つの公準が存在します。
1.企業実体の公準 会計の対象を投資家と切り離した企業それ自身に限定するもの
2.会計期間の公準 企業は永久にその事業を続けるとの前提のもとで、会計の期間を区切るもの
3.貨幣的評価の公準 貨幣単位で財務報告を行うとするもの

この中で、肝心の1と2をお忘れの経営陣が多い。
特に、2は「永続企業の公準(と昔習った(笑)}」と言い、企業は永遠に続く存在とされています。
永続的に続くものであれば、会社倒産などはもっての他であってならないものです。現実には倒産するや廃業する会社はあるのが事実です。
(「廃業」は、事前にやめますよと言うのでマシなんですが)

「じゃあ、儲けりゃいいじゃないか」と仰るでしょうけど、損益計算書が黒字だからと言って安泰か?と言われると、そうではありません。「黒字倒産」ってのもあるので(これは、ほぼ日本でしか発生しませんけど)。
中には計画倒産とかもありますから(補助金貰うだけ貰って、会社を潰す悪い人です)。。。

企業は、企業として始めたら社会的存在で、止められないのです。
収益を上げるのは手段であって、目的ではありません。必ず、何かしら社会的成果を届けるために活動しているのであって、詐欺まがいの商品を売るとか搾取するとかは、とんでもない話です。

では、企業は何を基準に行動すれば良いのでしょうか?
「企業会計原則」です。戦後、早稲田大学番場嘉一郎先生のもと、世界にも負けず劣らないものができました。
「法律じゃねーじゃねーか」と言われそうですが、商法第32条第2項に「商業帳簿の作成に関する解釈については、、公正なる会計慣行を斟酌すべし」とあり、会計を理解していると言うならば「会計公準」と「企業会計原則」を指していることを念頭に会計処理を検討します。

次回は、「企業会計原則」を1つ1つ私なりの解説をしていきたいと思います(基本8原則(7原則とも言う?))。

追伸:最近、知らないERP(と言うか会計に係る)コンサルタントが多くてねぇ。。。某お客様に「どういう教育してるんだ!!」と怒鳴られましたよ。。。

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