作業着メーカーさんを訪問しました。【クロダルマ編】
広島県東部にある府中市・福山市。「備後(びんご)」と呼ばれるこの地域は古くから繊維業が盛んで、国内作業服メーカーの7割が備後エリアに集まっています。
府中市で90年以上にわたって倉庫業を営む株式会社朝日倉庫は、地元の作業服メーカーさんたちの流通を長年サポートしてきた繋がりとノウハウから、作業服のオンラインショップ『WORKWEAR ONLINE』を運営しています。
そんな朝日倉庫が、全国的に人気を誇る地元のワークウェアメーカーさんのもとを探訪するこの企画。人気のヒミツ、製造のこだわりに迫ります!
『登場人物のご紹介』
【今回訪問したのはコチラ】
ワーカーの快適さを追求した商品を展開。近年ではファッション性の高い若者向けのブランド〈D.GROW〉も人気。何度倒れてもくじけず起き上がるダルマのような「七転び八起き」の精神と、「黒鉄(くろがね)」のような強い意志を持った会社であるという精神を、82年前の創業時から受け継いでいる。
【取材する人】
『クロダルマの魅力に迫る!』
大賀:本日は朝日倉庫から徒歩5分、創業当時からお世話になっているクロダルマさんにやって来ました!
平社長:大量販売をおこなうワークウェアメーカーにとって「備蓄」は重要事項なので、倉庫業務を担ってくださる朝日倉庫さんはなくてはならない存在です。いつも、昔馴染みかつご近所ならではのフレキシブルなご対応ありがとうございます。
大賀:こちらこそ、いつもありがとうございます。これからも地元の作業服メーカーさんをサポートできるよう頑張ります!
【社員からの提案が活発な企業風土】
大賀:2022年で創業80年を迎えられたクロダルマさん。御社の強みはどんなところでしょうか?
平社長:現場からのボトムアップが会社全体に浸透しているところですね。昔から、社員が上層部に向けて「こんな新しいことをやりたい!」と提案してくれることが多いんです。
例えば、7月に開催される「東京 猛暑対策展」への初出展や、現在準備中の自社ECサイトの開設なども社員の提案がきっかけです。会社の成長にはボトムアップが不可欠だと考えているので、現場の声はどんどん取り入れていきたいですね。でも人間、歳をとったら新しいチャレンジに臆するようになるもので…。僕がもしそうなったときは従業員の皆にちゃんと指摘してほしいですね(笑)。
松坂:そんな、2年前に社長に就任されたばかりじゃないですか(笑)。クロダルマさんは、商品企画なども自社でおこなわれているんですよね?
平社長:全て自社の企画部で開発・デザインしています。トレンドやニーズに合わせた商品を作り続ける中で、一貫して変わらないのは「仕事の〈快適〉を創造する」という精神。快適に仕事ができる作業服を追求することは、ワークウェアメーカーの使命だと考えています。
【ペルチェ式クーラーベスト〈AIR SENSOR ice〉】
大賀:クロダルマさんは今年、新しい熱中症対策ウェアを発売されましたよね。
平社長:はい。命の危険があるほどの猛暑を乗り切る新商品として、電気を通すと冷たくなる「ペルチェ式クーラー」を利用したベストを発売しました。
杉原部長:「より快適に働くためには、ファン付きウェアに+αする商品が必要だ」との考えから生まれたのが、このペルチェベスト〈AIR SENSOR ice〉です。ファン付きウェアが着用できない厨房や粉じんが舞う現場でもご使用いただけます。どうぞ、着てみてください。
大賀:わ、セーターの上から着てもひんやりします!
杉原部長:首元や両脇にペルチェ式クーラーを設置し、深部体温を効率的に下げるようにしています。外気温から最大マイナス18℃の冷却効果を感じていただけますよ。昨年、試験販売した際にはモニターさんから「蒸し暑い倉庫内で使っても汗が止まった」という声を頂戴しました。
大賀:一瞬で冷たくなるから、汗がスッと引きそうです!
杉原部長:長時間汗をかくと、体が疲れきってしまいますよね。でも汗をかきにくくなったら、仕事終わりに遊びに行くぐらいの体力が残るようになるんです。そしてめちゃくちゃおいしいビールが飲めるという(笑)。
松坂:いいですね~(笑)。でも本当に暑さで体調を崩してしまう人は多いので、どんどん進化している作業服を体調管理に役立ててもらいたいですよね。
杉原部長:3カ所に配置しているクーラーはそれぞれハブを通じて電源と繋がっており、クーラーもハブも1つずつ取り外し可能です。ハーネスが当たる部分や、冷えすぎてちょっとしんどいな…という箇所だけ外してご着用いただくこともできますよ。
大賀:現場や体調に合わせて着られるんですね。
杉原部長:ベストとデバイスのセット販売を基本として、デバイスのみの販売、スペア単体のみの販売もおこなっておりますので、もし故障した場合はその故障部分だけ買い替えることができます。
大賀:それは経済的ですね。「ファン付きウェアに+α」ということは、空調ウェアと一緒に着てもいいんですか?
杉原部長:もちろんです!併用することで、より涼しさがアップしますよ。また、〈AIR SENSOR ice〉の下に着るインナーによって冷感が変わりますので、「薄手」「冷感素材」「高い熱伝導率」を備えたものを選ばれると良いですね。ちなみに当社の〈AIR SENSOR 長袖アンダーレイヤー〉は、その3要素を満たしたアンダーシャツです!
大賀:流れるような商品紹介(笑)! 触るとひんやりして、とろっとやわらかな素材感が気持ちいいです♪
杉原部長:空調ウェアの機能を最大限活かすために開発した商品なんですよ。
【ファン付きウェアも高性能!】
杉原部長:もちろん今夏もファン付きウェアをご用意しています。当社製品の中でも最高スペックの〈AIRセンサーNEO KS-200〉は、薄型ファンでありながら20Vで秒速106Lもの風量を実現しました。ちょっと試してみましょう(スイッチを押す)。
大賀:うわ~!すごい風量!!
杉原部長:これが最大風量ですが、30分すると自動的に出力が下がるようになっており、バッテリーも8時間持続します。
杉原部長:そして同シリーズの〈KS-60〉は、お求めやすいバージョンですね。十分な風量があり静音で、最大16時間作動するのでファン付きウェアを始めて使う方にも適していますよ。溶接現場や山林で働く方のために、火の粉や小枝などから守るステンレスのメッシュカバーも用意しています。
【カジュアルにも着られる自社ブランド〈D.GROW〉】
大賀:次は若いワーカーさんに人気のブランド〈D.GROW〉について教えてください!
上引地課長:2017年前に立ち上げた〈D.GROW〉は、ファッション性を高めたワークウェア・ブランドです。ワークシーンで使える機能性はそのままに、アウトドアや街なかでもサマになるデザインが20代~30代の方を中心に支持されています。
梶山さん:定番人気の〈アノラックパーカー〉は綿100%で火に強いので、溶接現場はもちろんキャンプでも活躍してくれますよ。がばっと被って着られるので、試着してみてください。
大賀:可愛い~!女子がオーバーサイズで着てもイイ感じになりますね!
上引地課長:最近はオーバーサイズのファッションが流行っていますもんね。〈D.GROW〉はトレンド感を重視しているので、〈シェフカーゴパンツ〉や〈ワイドジョガーカーゴパンツ〉はワイドなシルエット設計にしています。
梶山さん:しかし、私たちはあくまでもワークウェアメーカーですので、使い勝手のよいカーゴポケットや耐久性ある素材は外せないポイントです。今年の春夏新作では、強度のあるコーデュラ®素材を使いました。
大賀:ポケットの切り替えがおしゃれですね! WORKWEAR ONLINEでは、襟が2WAY使用になっている半袖ポロシャツもよく売れています。
上引地課長:いま私が着ている商品(# 26475)ですね。襟を首元に入れ込むとスタンドカラーになります。
松坂:介護職員さんからお話を聞くと、入浴介助などの際は襟が邪魔になるそうなんですね。一方で来客対応や会議など、襟付きのユニフォームできちんと感を演出しなければならないシーンもあって。
上引地課長:松坂さんがおっしゃる通り、同じ会社でも部署ごとに異なるニーズに応えるユニフォームとして、企業様に採用していただいています。5色展開なので、コーポレートカラーに合わせて選ぶこともできます。
【エコ素材でも「快適」を追求!】
松坂:クロダルマさんはエコ素材の作業服にも力を入れていますよね。
上引地課長:再生ポリエステル素材を使ったワークウェアを3~4年前から展開しています。リサイクル素材を使っていても、軽さや通気性、ストレッチ性など、仕事をする上での「快適さ」には妥協していません。試しにこのシャツを引っ張ってみてください。
大賀:おぉ~!すごく伸びますね。これだけストレッチがきいていれば動きやすいはず!
梶山さん:こちらは今季の新商品〈686シリーズ〉で、シンプルなデザインとSS~6Lまでの幅広いサイズが特徴の男女兼用ユニフォームです。
上引地課長:同シリーズのパンツはバックシャーリングですっきりとしたシルエットにするなど、「着たくなるデザイン」に仕上げています。
【業界をリードする商品を生み出したい】
大賀:最後に、クロダルマさんの今後の目標を教えてください。
平社長:クロダルマが一番手になって、ヒット商品を作っていきたいですね。ひと昔前まで、作業服が売れるシーズンは防寒のニーズが高まる「冬」でした。しかし近年は寒い時期がどんどん短くなって、暑い時期がどんどん長くなっています。そして夏はすさまじく暑い。
この10年ほどで猛暑対策の空調ウェアが市場を席捲し、作業服業界は「冬」から「夏」の商品が主力となる状況に反転しました。その結果、業界の勢力図が変わりました。この現象を、当社の会長は「地殻変動」と表現していて。私としては1つのきっかけがあれば逆転できる、夢のある業界だなと感じているんです。
松坂:WORKWEAR ONLINEでも「空調服®」といったワードの検索流入はとても多いですし、もはや夏場に欠かせない商品になりました。
平社長:クロダルマが先駆けとなった例の一つが、ベスト型のファン付きウェアです。ベスト型は当初、袖口から空気が漏れてしまうため売れないと思われていたんです。けれどその点さえ克服すれば必ず需要はあると確信していたので、ベストならではの風の通し方を徹底研究して発売したところ、大ヒットとなりました。
松坂:ファン付きベストは、今やメジャーな商品として定着していますよね。
平社長:こんな風に業界をリードできるような、クロダルマ発信のアイテムをどんどん生み出したいですね。今後も「新商品を10個作って、1個でもヒットすれば良し」のスタンスで取り組んでいきます!
【取材を終えて…】
〈AIR SENSOR ice〉を本格発売するにあたって、モニターの方々から届いたたくさんの意見をもとに改良を重ねたというクロダルマさん。一貫して働く人の「快適さ」に寄り添っておられることを改めて知ることができました。
『WORKWEAR ONLINE』ではクロダルマさんの商品を幅広く取り扱っています!
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