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木版手摺りの和紙

久しぶりに簡易金封を作りました。
内貼りには以前にもご紹介したことがある和紙で
榛原特製 木版便箋「月影摺り」。
有り難い戴き物。

「月影摺り」は、薄墨色の手摺り技法として江戸期より榛原に伝わります。
便箋として文字が映える様、墨色をごく淡くのせ、花や風景が描写されています。
この便箋は時間をかけて抽出した上澄みの墨を使用し、昔ながらの製法で木版手摺りされました。
にじみ止めをほどこしておりますので、ペン、万年筆、墨の書き味にも優れ和紙特有の書き心地をお楽しみいただけます。

榛原特製 木版便箋「月影刷り」説明書より

月影摺りの絵が隠れてしまうのはもったいないと強く思うのだけど、
ふたを開いたときのひらひらした感触もまことに!捨てがたく、
前回同様の使い方となってしまいました。
朝から何度も撮り直したけれどうまく撮れず。
実物はもっともっともっと美しいです。

月影摺りの竹笹の絵を全部見せてあげるためには、
内側に別の紙を仕込んで封筒に仕立てるとよいのですが。

封筒としての安定感を優先し、
少ししっかりめの紙を内側に持ってくると風情は半減するでしょうし、
半紙のような薄い紙だと頼りなさげで不安を誘う。
ぽち袋位のサイズならよいでしょうが。。。
それだとせっかくの絵をバッサリ切ることになりますし(さぞかし粋なぽち袋になってくれるだろうけど)。
なかなか難しい。

しかし。。。
便箋の横幅は175㍉で、
壱万円札をいれる封筒を作るには誂えたようなぴったりサイズなの。
こういうこと見逃せない。封筒になりたがっていると思うわけです。
手持ちの和紙の中から相性のよい子が見つかるといいな。

機嫌よくいきましょ
藤井あき乃

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