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男性キャリコンは”これを読め!”   女性誌ポートフォリオ


相談者とのコンテキストの合わせ

キャリアコンサルティング面談の際に、相談者への問いかけの中身が事柄に偏りすぎるとよくないです。それは相談者が、思考を自分の内に向ける(内省する)ことを妨げるからです。
つまり、キャリアコンサルタントには相談者のコンテキストをある程度理解したり、抽象度が高い知識に基づいて素早く理解する必要があります。

そのために、キャリアコンサルタントは多様な相談者を想定して、知識を深めておく必要があります。
私は、その方法として雑誌を読むことにしています。
また、私自身が理解が浅いと思う女性をターゲットにしています。

つまり、このふたつを合わせると「女性誌を読む」ことがキャリアコンサルタントである私にとっての知識をつける訓練です。

どんな雑誌を読むか?

女性誌はなかなか幅が広いです。カバーする年齢層と、ウェイトの置き方(ファッションだったり、生活の知恵だったり)でセグメンテーションできると思いますが、楽天マガジンに登録されているだけでも80誌以上あって、ターゲットを絞り切るのは難しいです。

私が理解の対象にしたいのは、20代後半~50代前半の働いている女性ですので、それで一次フィルタをかけて、くわえてファッション要素が強いものは除外していって、ということを繰り返し行ってだいたい絞り込みができました。
婦人公論とかも魅力的ではありますが、表紙が岩下志麻さんで、特集が「20代~90代の読者に聞いてみた!」といった雑誌なので、涙をのんで除外しました。

あとは、絞り込まれた雑誌から、情報をバランスよく得られるもので最終選定しました。

オススメは、LEE・VERY・日経WOMANの3誌

採集絞り込みの方法は以下のとおりです。

1. 女性のキャリアを考えるうえで、ライフロールをカテゴリとして設定。

  1. ワークキャリア:働く女性として

  2. ライフキャリア(女性):一人の女性として

  3. ライフキャリア(母):母親として

2. ベスト雑誌として仮説においた3誌の見出しに対してライフロールをマッチング

3. この作業を、2024年5月号、6月号、7月号に対して実施し、ライフロール別記事数の構成比を分析

得られた結果が、以下のグラフです。

ライフロール別 記事数の構成比
(各誌2024年5月号、6月号、7月号を対象として調査)

想像通り、日経WOMANは「母」要素がありませんでした(あくまでも、3ヶ月間で、ですが)
VERYはワークキャリア要素は少なめで、母要素が強いです。
LEEはなかなかバランスが取れています。

この3誌を読むことで、男性キャリアコンサルタントは女性相談者とのコンテキストをある程度共有することができるかと思います。

私がこれらの雑誌を購読している中で、一番勉強になったのは「卵子凍結」です。まったく知識のないトピックスでしたが、働く女性の大きな悩みである「妊娠出産」と「ワークキャリアでの自己実現」のトレードオフを少し和らげる方法論について理解が進みました。

ぜひキャリアコンサルタントのみなさんは、こうした独自の知識習得の方法を探して自身の価値を高め続けてください。

[参考]VERY, LEE, 日経WOMANの見出し一覧とキャリア軸の関連付け


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