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会社の辞め方を学ぼう(退職学)

はじめに(いつも書いてること)

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

※「ラクする」というのは、「心身に苦痛などがなく快く安らかに過ごす」という意味で使っている言葉であり、シンプルに「サボる」という意味ではありません。

今回の内容

会社の辞め方を学ぼう。

これは、「会社を辞めよう」と言ってるわけじゃありません。

辞めるなら、良い辞め方をしようということ。

人事という立場上、人の入退職のシーンに関わることが多いんですけど、僕の体感として、「会社の辞め方がうまくない」と思ってしまう人が多い印象があります。

会社の中で積み重ねてきたことがあるのに、辞め方の印象が悪いことで、積み重ねてきたものが無かったことになったり、信頼も信用も崩れ落ちてしまうことになったり、・・・本当にもったいない。

『退職学』という言葉を掲げて、以下のような本を出されている方がいます。

書かれていることに共感することが多かったので、内容を引用していきます。

退職学とは「退職後も声をかけられ続ける人物に成長する、最高の会社の辞め方を研究する活動である」。最高の会社の辞め方を繰り返すと、何歳になっても声をかけられる自分になっていく。

「何かあったら声をかけよう」「これからも一緒に働こう」と思ってもらうことは、自分にとって非常に大きな価値になります。

転職や独立を繰り返す中で、一緒に働いた人や会社から「もう一度一緒に働こう」と声が掛かる辞め方を、「最高の会社の辞め方」だと定義しています。「もう一度一緒に働こう」という声をどれだけ集められるかが、これからの働き方にもつながります。会社を離れる時やプロジェクトの終わり、こういうサロンを抜ける時など、終わりのタイミングで「もう一度一緒にやろうよ」という声を集め続ける働き方をすれば、複数の人や会社から終身雇用をもらえることになります。これを集めたら、1社からもらえる終身雇用は期待できないけれど、複数の会社や人とつくる「セルフ終身雇用」は作れると思ったんですよね。

退職してから、その後もつながり続けるかどうかというのは、一緒に働いていた時に、志を共有していたかどうかがわかる瞬間です。

組織や役職などの看板があるから近くにいたのか、個人の看板に魅力を感じていたのか・・・。

退職については誰も教えてくれないんですが、必修科目なんです。転職エージェントでも転職サイトでもあまり教えてくれないんですが、誰もが経験することなので必修科目です。みなさんも、退職した瞬間に本当の人間関係があぶり出された経験はありませんか?良い面としては、「辞めたから声をかけやすくなった」と言ってくれる人もいる。一方で、会社の看板が外れるとぜんぜん声をかけてくれなくなる人もいる。僕は最初の企業(一社目)がいい企業で、次の会社が小さい企業だったので、けっこうわかりやすく人間関係があぶり出された経験がありました。辞めた瞬間に「友だち減ったな~」と思いましたもんね。でも、残ってくれた人とは今でもすごく仲がいいです。こんな感じで、退職や別れの瞬間は人間関係が更新される。だから、実はチャンスなんです。敵もわかったりするんですが、味方もわかる。退職を大事にすると働き方もすごく変わるし、人間関係も良くなります。自分がどう思われていたかが、退職によってわかっちゃうんですよね。

日々の積み重ねがあるからこそ、いざ退職するとなった時に周りが応援してくれたり、前向きな反応をしてくれるわけです。

周りへの感謝と、誠実で謙虚な姿勢こそ、人とのつながりを強固なものにしていきます。

それらは、僕ら1人1人が人間として大切にすべき要素でもあり、全ての人が意識していくべきことです。

その人なりの解釈はあってもいいと思いますが、誠実・謙虚・感謝という3つの要素は、人間らしく生きる上で、周りを巻き込みながら日々を豊かにする上で、大切なことなんだと思います。

転職する時には、職務経歴書を書きますよね。

今の採用市場では、リファレンスチェックを通して、一緒に働いてきた人からの見られ方をキャッチしようとする企業が増えてきました。

僕は、同じ組織で働いた人が辞めるなら、その人についてしっかりと次の組織に引き継ぎたいなと思います。

それが、次の組織にとっても働く本人にとってもメリットが多いと思うからです。

入社前後のギャップをなくすことを、採用活動において大切にする会社も増えてきました。

ギャップをなくすということを実現するには、これまで所属していた組織からの声を聞くというのは、とても大切なことだと思っています。

働く人の生産性を上げることが日本全体の課題であり、多くの組織でも直面する課題なので、「うちの組織に入るべき人に入ってほしい」と思っている組織は多いはず。

そういう意味でも、リファレンスチェックはこれからさらに普及していってほしい。

会社の辞め方を正しく理解して、周囲の人との関係性や、組織との関係性を良好に保った上で別の組織に入っていければ、それまでの積み重ねが次の環境でも活かせるはずですし、退職した後でもつながっていられる良い仲間が増えていくんだろうなと思います。

そるは、働きやすさの向上、生きやすさの向上につながって、心のラクにつながっていきます。

感謝

今回も、読んでいただきありがとうございました。


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