基礎固めから離職問題を考える
はじめに(いつも書いてること)
このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。
※「ラクする」というのは、「心身に苦痛などがなく快く安らかに過ごす」という意味で使っている言葉であり、シンプルに「サボる」という意味ではありません。
今回の内容
大学院まで建築構造系の学びを深めて、前職では建設会社で建築構造設計の仕事をしていました。
「建物を建設する」となると、目に見えている建物部分に注目されがちですが、その下には、地盤があり基礎があることを忘れてはいけません。
特に日本は地震大国。
建物部分が頑丈だとしても、地盤や基礎の設計がしっかりしていなかったら、地震により建物自体が傾いてしまう可能性があります。
倒壊を防ぎ、人命を守るためには、どういう順序でどのように設計を進めるのかを考えなければならないのです。
これは、組織において離職問題に着手する時にも同じことが言えます。
「離職を止めなければ」→「どんな離職理由が多い?」→「給与や賞与の面が声として上がっています」→「じゃあ、賃金をどのくらい上げるかを考えるか」→「はい!」・・・これで、離職問題は解決なの??
多くの会社でこのようなことが起こっている可能性があるでしょう。
ただ、それらの会社では、高い給料を目当てに入社する社員がどれくらいいるのか?
はじめから「いくらほしい」と思っているのに対して、その期待が裏切られるケースは稀であり、働く中で給与に対する不満が出てくるケースが多いと思います。
ということは、給与を気にしていない状態から、給与を気にするようになった背景を捉えにいく必要があるんめす。
人間関係なのか、働く環境なのか、周囲からの承認や評価なのか、働きがいややりがいなのか、働きやすさなのか、、、いろいろな要因があります。
入社のタイミングでは「働いて成長するぞ!」という気持ちを持っているけど、働き始めるとその気持ちがどんどんなくなっていき、内発的モチベーションが生み出されず、毎月の給料日を楽しみにする日々に変化していく。
「今月もこんなもんか」という気持ちになり、「だったら他の会社に転職した方がお金を稼げるんじゃないか?」と思うようになり、転職していく。
こんな状態変化が、多くの若者に起こっている気がするんです。
その状態変化が起こっているにも関わらず、表面的に「給与を上げればいい」という解決策を走らせて、それで満足する会社があるのであれば、結構まずいです。
それは、基礎固めをせずに、建物部分を頑丈にしようとしているのと同じ。
起こっている問題に対して、何が重要な課題なのかを議論しなければ、最適な解決策は生まれません。
感謝
今回も、読んでいただきありがとうございました。
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