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どれだけ大きな声を出せば夫は私の話を聞いてくれるのか。強硬手段に出る妻の気持ち。

私の父(78歳)は、いまだに子供のようだ。

むしろ年をとって更に『子供らしさ』に磨きがかかってきた。退職して、家のことも多少手伝うようにはなったらしいが、とはいえ母なしに生活ペースを保つことはできない。

その辺にあるパンを時間に関係なく食べてボー・・・とテレビを見て、テレビをつけっぱなしで昼寝をして、目を覚ましてまたテレビを見て、たまに庭の畑で作業をして、土を払わずに家に上がり、毎度母に怒られる。

その時の父の対応は、

「怒られちゃったっっ」

とテヘペロするか、無視するかのどちらかだ。

結局、毎回毎回、何年にも渡って、母は父(78)が外から持ち帰った土を掃除している。


私がいちばん近くで見てきた妻像だった。

いつもそうだった。


「何その言い方!失礼しちゃうっっ」

「ちゃんと片付けてくれないと困ります。」


そう言う母と、テヘペロする父。

父の言動は、一切変わらずだ。


一度だけ、母が強硬手段に出たことがあったそうだ。私は記憶にないくらい私達が小さかった頃、つまり子育てがいちばん大変だった時期のことだったんだろう。

父はずっと、趣味でアーチェリーをやっていた。アーチェリーの練習場へ、よく車で出かけていた。

子供が生まれ、ふたり目が生まれても、父は毎週末、なんなら土日とも、アーチェリーへ出かけていたそうだ。

仕事が大変なのもわかるし、ストレス解消したいのもわかるけど、毎週毎週子供たちを置いてでかけるなんてと、母は夕食作りをボイコットし始めたそうだ。その間父は、毎晩出前を頼んでいた。

これが、私がいちばん近くで見ていた妻、大人の女性像だった。

テレビやアニメで見る『怒った妻』は、『鬼嫁』と呼ばれて、角を描き足されたりしていた。


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ブログ『ワーキングマザー・サバイバル』で特にたくさんの方の共感、反論、議論を生んだ『夫のこと』カテゴリー記事。夫の会社の人にバレそうになり、止む無く会員限定記事に。 その間筆者の仕事の状況も変わり、ブログ『ワーキングマザー・サバイバル』から『夫のこと』だけスピンオフ(?)させてnoteで連載することにしました。 ワーキングマザーの方もそうでない方にとっても、参考になるかは未知数。 (月4回更新/初月無料)

ごく普通の女が結婚して妊娠~出産。35歳で『ワーキングマザー』になりました。 それまで世の中知ったような気になっていたけど、実は何も知らな…

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