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「オンナ」の向こう側。

「OVER THE SUN」感想文

自主閉経ってできるのか…。驚愕と狂喜の回でした。
許されるなら自主閉経したい、38歳独身。
放送されたメールによると、子宮50g、卵巣2つで28g。計78gの臓器に我々「オンナ」は振りまわされている。毎月お疲れさまだよ、ワタシたち。
ありがたいことに私は、大きな婦人科系疾病に悩まされることなく生きておりますが、「特に使う用事がないなら、なくてもいいんじゃないですか」で、やろうと思えば切除できちゃう。
「親からもらった体に穴を開けるなんてけしからん」という理由で、ピアス穴ひとつ開けなかった私が、開腹手術も辞さない覚悟決まるわ。
まあ、今のところは大きな病気もしてないし、とりあえず今のまま、己の身体と付き合ってはいきますが。いつかは物理的にサヨナラすることもあるのかも。

オトンにガチギレ。

いつの話だったか。弊オトンが、新聞片手に私(30代実家住まい独身)の部屋へ来て、言いました。
「今、こんな技術もあるらしいぞ。」
新聞を見たところ父が指していたのは「卵子凍結」に関する記事でした。
私自身は、こういったことについての知識もないですし、何か意見があるわけでもないですが。単純にそのときオトンに取った行動を話すぜ。
「そんな手段取るくらいやったら、産まん方がマシやわ!」と、人生史上初「オトンにガチギレ」しました。手近に投げられそうなものがあったら確実に飛び道具になってた。残念ながらミニマリストをめざしていた自分の部屋には布団しかなかったので、布団が吹っ飛ぶことのしょうもなさに、投げる労力も萎えました。
もちろん、その後弊オトンは弊オカン(娘と似たパーソナリティーなので、母娘は割とツーカー)にしこたま怒られておりました。ちゃんちゃん。

「黙ってれば結婚して子ども産んでると思ってた」

以前の「OVER  THE SUN」でスーさんがおっしゃっていた言葉です。私も、無意識下で同じように思っていたのかもしれません。
タイムリーというか、同じような悩みをもつ人の文章を目にする機会が、同じタイミングでありました。

わーかーるー!! 私もあなたと同じ歳のとき、同じようなこと思ってぐるぐるしてたー!!
今の私は「24時間全部自分の時間なんてサイコーやん?」と思う派です。

無意識同調圧力の呪い。

オトコの人生を歩んだことがないので何とも分かりませんが、オンナというものは、自分以外のいろいろな要素に生き方を左右されやすい気がしています。
結婚、出産、親、家族、などなど。
私自身も、意識なく「結婚して当たり前」「できない私は需要がない」と、見えない同調圧力に圧され、自分自身に無用感を押し付けていたように思います。
「結婚できない(しない)=宇宙の摂理に反している」と言われたこともありました。これなかなかのセクハラ事案なのでは。今は気にしてはおりませんが。(気にしないけど根に持つタイプ)

「私は結婚できないダメなやつ」「選ばれないやつ」なのだと思い込んでいました。けれど、自分の人生、誰に「選ばれる」の? 自分の人生を選び取るのは、他ならぬ私だけしかいないのに。
そこに気づいたとき、私は結婚「できない」ではなく「しない」のだ。しない道を「『今は』選んでいる」のだと悟り、ぱかーっと道が開けました。

「オンナ」の向こう側。

“第四期の女の寿命はすごく長いですね。長いということは、つまり女を卒業してから、男との関係性がなくても長いのです。これは女が人類の本流であるということを、非常に雄弁に物語っています。昔、お褥滑り[貴人の妻妾が、ある程度の年齢になって、その貴人と床をともにすることを辞退すること]とか言って、女を卒業したらもう人生おしまいみたいに考えられてたのが、実は逆なんですね。本流だからこそ、これからが本番という感じです。”
— 米原万里の「愛の法則」 (集英社新書) by 米原万里
https://a.co/daqWpdG

少し前に読んだ本の一部を引用。生物学的な正しさがあるかどうか不明であることは著者も前置いていますが、その上で「オンナは『オンナ』を卒業してからが本流となる」ということを述べていました。
長くて30年、約80gの臓器と、同調圧力や「ねばならない思想」に振り回されるワタシ。「オンナの向こう側、新しいオンナの世界」へ早く辿り着きたいと思っています。いい意味での「厚顔無恥」って、生きやすくなるのでは? というのが今の持論です。
これからどのような選択をしていくのかは、そのときのノリと勢いでやっていこうと思いますが(ノリで決めた方が結果オーライになりやすいタチ)私なりの悩みや不安を踏み越えてたどり着いた「今」
今の生きやすさを維持できるよう、毎週金曜日のラジオを楽しみに、明日からも「負けへんで」精神で踏ん張りたいと思います。

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