生後すぐ始め、母子共に夜ぐっすり寝られるようになった”スケジュール管理”の話
さて、初めて出産するあなたが、習慣にすべき8つのこと<前編>でご紹介した「赤ちゃんの生活リズムをパターン化する」についてお話したいと思います。赤ちゃんによって、合う・合わないもあるかもしれませんが、まずはお母さんと赤ちゃんが快適に過ごすために、こういったひとつの方法があるという事を知っていただき、試してみよっかな?と思っていただく事がこの記事のゴールです。
1. 私が赤ちゃんのスケジュール管理を始めた理由
「寝れないから覚悟して」「少しでも寝る時間確保してね!」「(妊娠している)今のうちに沢山寝溜めしといて」これらは先輩ママたちから妊娠中にいただいたアドバイス。生まれたばかりの赤ちゃんは2時間おきに授乳しなければいけない、夜中でも沢山泣く、などは知識として知っていたし、先輩ママたちから戦場へ送り出されるがごとくかけられた言葉達を背負い、ある程度覚悟ができていると思っていました。
しかし、子供の退院前日に母子同室ではじめて夜通し赤ちゃんと過ごし、「想定よりも厳しい」と頭をガーンと殴られたような気分になった事を鮮明に覚えています。しばらくNICU以外で会えずにいたのでとっても嬉しい反面、赤ちゃんという生き物(あえてこう言いますが)の生態を初めて知り、驚きと不安・困惑といった感情が生まれたのでした。まず、なぜ泣いているか分からない。もうお腹すいたかな?うまく寝れないのかな?どこか痛いのかな?そしてどうしたらいいか分からず、ナースコールをしてしまうのでした。退院して家に連れて帰ってからも、夜中に火がついたように泣き続ける子供を目の前に不安になり、深夜、病院に電話してしまった事も。状況説明をすると、「あぁ、よくありますから問題ありませんよ。しばらく様子見てみてください。」と冷静な返答が。そうか、これが当たり前なんだ。と知った瞬間でした。
それから2週間ほど赤ちゃんと過ごし、
○お世話が超ランダムに発生する
○何を求めているか分からず困惑しネットで調べまくる
○夜中も何回も起きる、眠すぎる
という状況に、「あぁ、これはこのまま流れでやっていくのは続かないかも」と思った私は、"新生児 夜中 泣き止まない” などのワードをGoogleに打ち込みまくり、ある一つの魔法のようなネントレに出会ったのです。
それがジーナ式ネントレ。前置きが長くなりましたが、産後たった2週間で音を上げた私が見つけた方法、それがジーナ式ネントレであり、つまり赤ちゃんのスケジュール管理をする。という事に繋がります。
2. ジーナ式ネントレとは?
そもそも、ねんねトレーニングとは何でしょう?ベネッセの公式ウェブによると、以下の通り。
「ねんねトレーニング」とは、これまで授乳や抱っこによって眠りについていた赤ちゃんが、自分ひとりで眠れるようになるための練習のこと
ふむふむ、そうですね。寝かしつけがなくなる状態を目指すことを一般的にはネントレという。しかし、ジーナ式はちょっと違います。個人的な理解では以下の通り。
①一番の目的は、赤ちゃんが快適に過ごせるようになること。
②お母さんが、なぜ赤ちゃんが泣いているのか?理解できるようになる。
上記を達成するために、寝かしつけだけでなく、赤ちゃんの1日の活動全てをパターン化し、毎日同じ時間に同じことをするのがジーナ式です。
やり方については、一般的なネントレも通ずるところはあると思いますが、ジーナ式の一番特徴は、スケジュールが分刻みで決まっていることではないでしょうか?
母親はアイドルのマネージャーのごとく、「はい、○○の時間が来ました、移動しますよ!」といった具合で動くのです。
なお、書籍の公式リリースからのジーナ式生みの親・ジーナ・フォードさんのプロフィールは以下の通り。何やら頼もしいですね。
<著者プロフィール>
ジーナ・フォード/Gina Ford
1960年、イギリス生まれ。世界各地の三百を超える家庭でカリスマ・ナニー(乳母)として12年間働いたあと、1999年に『赤ちゃんとおかあさんの快眠講座』を出版。その実践に徹したメソッドは口コミで徐々に広がり、新版を含めて100万部のベストセラー育児書となる。夜泣きのひどかった赤ちゃんを、あっという間に夜通し眠る子に変身させる魔法のメソッドとして知られ、多くの悩める母親のバイブルとなっている。
3.ジーナ式が赤ちゃんとママにもたらす最大のメリット
とまあこれだけを聞くと、”え、一日のスケジュールを分刻みで管理とかしんどいし、自分の予定どうするの?と思われると思いますが、まずはジーナ式で得られるメリットをご紹介させてください。
これがジーナ式最大のメリットですが、赤ちゃんが夜通し寝をしてくれるようになります。個人差はありますが、生後3-4か月と圧倒的に早いうちから、夜ぐっすり寝てくれるようになります。
下図は、育児アプリ「ぴよログ」を使って記録した、子供の睡眠時間です。
<生後1か月ころ>
辛そうですねー、深夜昼間を問わず、少し寝て起きてしまうという事が頻繁に発生しています。赤ちゃんも、ぐっすり寝れずに疲れてしまいそうですね。1/17の細切れに耐え切れず、ジーナ式に巡り合い、1/18からジーナ式をトライしています。早速効果が出ているように見えますね。
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<その翌々週>
睡眠のブロックがまとまってきましたね、始めてすぐに効果を実感したことを覚えています。しかし、まだ生後1カ月ですので安定はしていません。
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<生後3か月ころ>
お、夜中にまとめて寝てくれるようになってきました。夜中1時から朝6時まで寝られるときが出てきました。私にも余裕が出てきた頃です。しかし、昼間はまだまだ細切れですね。
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<生後4か月ころ>
しっかり夜通し寝ができるようになりました!23時半から朝8時までの通し寝ができる日も。まだ明け方に起きてしまう事もありますが、だいぶ改善されました。
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<生後5か月ころ>
もう通し寝が板につきましたね!笑 この頃には夜はぐっすり寝れることが当たり前に。夜中に起きることはまずありませんでした。お昼寝もだいぶ安定してきましたね。
8カ月になる今でも、夜泣きもなく通し寝が続けられてられています。離乳食が進んできたので、19時から朝まで寝る時もありますよ!
という事で、赤ちゃんが快適に寝られるようになることで、母親も自分の時間や十分な睡眠をとることができるようになるのが、ジーナ式最大のメリットです。
ちなみにぴよログは、夫との子育て情報共有ができるツールです。いつミルクのんだ?今日合計どのくらい飲んだ?うんちしたっけ?というのを記録できる育児マストツール!ですのでぜひインストールしてみてくださいね。ぴよログについてわかりやすく書いていらっしゃる記事がありましたので、紹介させていただきますね。
4.まだまだある、ジーナ式のメリット
赤ちゃんとママが眠れるようになる以外にも、良い事があるんです。それは、冒頭でも書きました「赤ちゃんがなぜ泣いているかわかるようになる」こと、そして「お母さんも規則正しく生活することで、自分の時間を作りやすくなる」ことです。
ジーナ式では、ジーナ・フォードさんが300もの家庭でナニー(乳母)として赤ちゃんに接してきた経験に基づいた、「赤ちゃんが快適に過ごせる生活様式・スケジュール」を実践します。
そのスケジュールは、赤ちゃんが不快にならないよう先回りしてお世話をするように出来ています。赤ちゃんが泣く=不快だったり、何かを要求している時ですので、赤ちゃんが常に満たされた状態(お腹いっぱい、眠くもない、快適)であれば、泣かないのですね。泣いた時、スケジュールをみてきちんとこなすべき事が終わっていれば、そのせいではない。次にくるtodoは?それが早めに来ている可能性は?もしtodoは全て完了している状況であれば、病気やどこか痛いなど突発的なことかもしれない。と予想がつくのです。
また、毎日同じスケジュールで赤ちゃんのお世話をしますので、自然とお母さんの手が空く時間も固定されてきます。つまり、自分のやることも予定が立てやすくなるのです。流動的に生活するよりも、毎日同じスケジュールで生活することは健康にも繋がりますし、習慣化されることでラクに生活できるようになります。
5.実際の日々のスケジュール・キーとなる事柄
ジーナ式を実施する上で、いくつかキーとなる事があります。
・朝でも昼でも、きちんと真っ暗な部屋で寝させる
・朝寝・昼寝は少なすぎず、多すぎず、決められた時間を目指して寝させる
・夜中の授乳は、薄暗い状態で。
・寝かしつけは、完全に寝る前にベッドに置く。
これらを守る事で、赤ちゃんは夜ぐっすり眠ることが出来るようになります。最後の寝かしつけについては、自分の力で寝ることができるようになるためです。
スケジュールは、月齢によって少しずつ変わっていきます。
たとえば生後1ヶ月ころであれば次のとおり。
7:00 起床、授乳
9:00-10:00 朝寝(1時間)
10:30 授乳
11:30~14:00 昼寝(2時間半まで)
14:30 授乳
16:15 夕寝(45分)
17:00 授乳
18:00 お風呂
18:15 授乳
19:00 就寝
22:00 授乳
3:00-4:00 授乳
生後5ヶ月では以下の通り。
7:00 起床、授乳
9:00- 9:45 朝寝(45分)
11:30 授乳
12:00~14:00 昼寝(2時間15分まで)
14:15 授乳
16:45 夕寝
17:00 授乳
17:45 お風呂
18:00 授乳
19:00 就寝
22:00 授乳
細かいスケジュールのように見えますが、いつ何が起きるかわからない事に対応するより、準備をしておけますし自分の時間も確保しやすいです。なお、最初の数ヶ月は厳密にやることをお勧めしますが、赤ちゃんもリズムに慣れてきたらスケジュールを緩めることもできます。
外出の予定がありお昼寝が全然出来なかった!となれば、帰ってから少し寝させればOK。私は起床時間、お風呂の時間とミルクの時間だけは死守したところ、リズムが狂うことはありませんでしたよ。
6.ジーナ式のルールは完璧にやらなければいけない?
実は、一つ私が途中で辞めたことがあります。それは、「泣いていてもベッドに置き、自分で寝るまで見守る」という事です。確かに、他の様々なネントレでも最初はすごく泣くけれどそれを心を鬼にして放置する!というのを見ますが、それは私にはできませんでした。
それは、ある記事に出会ったため。諸説あるので何が正しいかわかりませんが、やはり泣いている子は抱いてあげたいと私は考えたので、そのようにしました。
ある程度ウトウトしてきたら、ベッドにおいて、もし寝れたらラッキー。もし寝れずにぐずってしまったら、だっこユラユラで寝させていました。それでも、夜通し寝はできるようになりましたので、出来る部分だけ取り入れていく「ゆるジーナ」もおすすめですよ!
また、スケジュールを完璧にしないと!と思うとストレスがかかってしまう事もあるかと思います。できる範囲でやってみる、それでうまくいったらうれしくてもう少し頑張ってみることができる、その程度の気軽な気持ちで始めるのが良いのではないかなと思います。
7.最後に
赤ちゃんが快適に過ごせるようになった結果、お母さんも快適に過ごすことができるようになるというメソッドであるジーナ式。私は本当にこれに出会っていなかったら、育休中に取り組んだ自分の事は出来なかったのではないかなと思います。また、生活リズムがパターン化したことで心身ともに健康になりました。
もし、気になったらぜひ本を手にとってみてくださいね。なお、実はこの本は文章が少々読みづらいので、解説してくれているウェブサイトなどを併用して使うとより実施しやすいと思います!
ツイッターでも#ジーナ式日記で色々とつぶやいておりますので、覗いてみてください。ではでは。
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