見出し画像

正しい人材開発体系の組み立て方 Vol.1

 はじめましての人ははじめまして、いつもお世話になっている人は、お世話になっております。だゆうです。
 はじめてnoteを書きますので読みにくかったらご容赦ください。
今回は人材開発体系の組み立て方について、普段だったら講演等で話すような普通に有料級の情報満載で書いていきたいと思います。お付き合い頂ければ幸いです。


1.全体像

2部構成で書こうと思っています。
Vol.1 人材開発体系構築に必要な全体フレーム
Vol.2 人材開発体系の設計(具体策)
※ニーズと合致していないなら書いてもしょうがないので、Vol.1の反応を見
 てからVol.2書くかどうか決めます。

2.今なぜ社員教育を再検討する企業が多いのか

 人材開発体系の再構築(社員教育)や新しい形での社員教育提案依頼を受けることがずいぶんと増えました。今なぜ企業は悩んでいるのか。その理由としてよく挙げられるのが以下の3点

(1)テレワークの影響
(2)変化の早い市場
(3)定年退職者の増加

 こういう話がクライアントとの会話の中でよく出ます。それぞれ具体的に見ていくと

(1)テレワークの影響

 これは大きいです。WEBで社員教育を実現しないといけない。いざやってみると、あれ?リアルで何人も集める必要あった?と気づき始めた

(2)変化の早い市場

 これもよく聞く話です。市場の変化のスピードが速く、企業としてはそのスピード以上に変わる&社員を成長させる必要がでてきており、教育体系を全体的に見直す必要性がでてきている

(3)定年退職者の増加

 ここから10年で、一気に定年退職者の大量発生を迎える企業は多いです。そうなるとどうなるか。シンプルに働き手が足りなくなります。また、技術伝承の課題を抱えている企業も多くみられます。

 このような外部、内部の環境変化から社員教育の重要性が上がってきているというのが現状です。

3.人材開発体系構築の準備

 ではどのように人材開発体系を構築していけばいいのかという本題に入っていきましょう・・・・と言いたいところですが、これでいきなり人材開発体系を作り始めると、まずうまくいきません。準備が必要です。

(1)人材開発体系を構築する上で重要なこと 
 
 あくまでも人材開発体系というのは、「社員教育のための手段」でしかなく、体系を作ることが目的ではありません。この目的が明確でないと以下のようなデメリットがでてきます。

  ① ありきたりな一般論の研修で社員に響かず学びが薄い
  ② 自社の現状に合っておらずこれまた社員に響かない
  ③ 社員に必要性を説くことができず、社員からすると手間と感じる
  ④ 社員の成長が会社の成長とリンクしない

 このような状態での人材開発体系はむしろ企業、社員の成長を妨げるものとなり、マイナス面が大きくなります。まず目的を明確にしましょう。

(2)人材開発体系を構築する目的
 では何のために人材開発体系を構築するのでしょうか?
 それは当然社員教育のためです。ただ、ここで深堀を止めず、もう一深堀してみましょう。
 なぜ社員教育をするのでしょうか?実は、ここが企業によって答えが変わる、”キモ”の部分です。
 会社によっては「社員の能力が上がって社員自身が充実していけば、最終的にまわりまわって会社も儲かる」という考え方かもしれませんし、もっとストレートに「生産性を上げて業績を上げるため」と考える企業もあるかもしれません。
 その基となる考えは、経営理念です。会社の存在意義、目指したい姿を表した経営理念やミッションから人材開発体系まで落とし込まないと、会社に合った機能する人材開発体系は構築できません。

(3)人材開発体系を構築するための全体フレーム
 さぁここでこのvol.1の本題ですね。人材開発体系を構築するための全体フレームを一度見てみましょう。

【人材開発体系構築までの全体フレーム】

画像1

  ポイントは3つです

① 会社の中期ビジョン、中期の組織から考えること
② 自社の経営理念から、”人”へのポリシーを明確にすること
③ これらを踏まえた上で必要な人員計画、人物像、キャリアパスを描く

 それぞれ見ていくと

 ① 会社の中期ビジョン、中期の組織から考える
 そもそも、会社がどの方向に向かうかで必要な人材と、今は必要としていたが今後は必要ではない人材等がでてきます。中期ビジョンによっては組織も大きく変わります。ここまで共有をした上で人材開発体系まで落とし込まないと、必要のない教育(特に職種別教育)を社員にしてしまうことになります。

 ② 自社の経営理念から、”人”へのポリシーを明確にすること
 経営理念とはその会社のありたい姿です。そのありたい姿を達成するために、自社では人材に対してどのように考えるのかを明示しているものが、人事ポリシーです。例えば、リクルートなんかは「人材マネジメントポリシー」というタイトルで

   ・個人に求めるもの
   ・会社が提供するもの

 上記2つを明示しています。その他様々な企業人事ポリシーをWEB上
で公開していますから、ぜひ参考にしてみてください。
 また、横に矢印でコンピテンシーという言葉が入っていますが、コンピテンシーというのは、優秀な人材に共通してみられる行動特性のことです。こういった、行動特性等も人事ポリシーの参考にするとより具体的なものが構築できます。

 ③ 必要な人員計画、人物像、キャリアパスを描く
 上記①、②を作りこんだ上で初めて、今後自社にとって必要な人物像が明確になります。まずは人員計画ですが

<人員計画>
 ・どんな職種が今後どれだけ必要になるか?
 ・役職者は今後どれだけ必要か?

  まずこれを決める。そこからそれぞれの職種に必要な人物像を描きます。この際ポイントは、新入社員ではなく、将来のその部署でバリバリに働いている人の人物像です。でないと、今後の教育内容を描けないからです。

  <人物像>
   ・どんな性格
   ・どんなスキルを持っている
   ・どんな経験をしてきたか

 最後に、そのような人物になるまでに、どんなキャリアを積んでくるのか、キャリアパスを描きます。3年目には〇〇、5年目には○○、10年目には○○というように、それぞれの成長の道筋を書いてください。

 以上がVol.1の内容です。人材開発体系を作るまでのフレームを書いてきました。ここまでできていれば、後はそのキャリアパスを歩いていきやすいような社員教育を準備してあげるだけです。そのための手法は、社内研修かもしれませんし、外部研修かもしれません。その辺はまたVol.2の機会があれば(笑)

 あくまでも今回書いたのはフルスペックです。ここまでやるのは本当に大変です。ただ、この要素をかいつまみながら、一部一部やるだけでも全然変わりますので、ぜひ参考にしてみてください。

 では、次の機会があればまた会いましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?