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ようもうとみどり
2022年8月12日 16:00
オレンジが染みて定着するまで、それほど時間はかからなかった。白い肌着にあざやかな夏色。彼女は気付かず頬張りつづけ、下腹部にシミをたくさんつくる。まだ幼いとあきれながら、ぼくは口元を拭いてやった。「上品に食べてるように見えて、ずっと汁が垂れてるよ」「わかってるよ」「それにほら、こんな青いの食べられないって」「それは未熟に見えるだけなの。おいしいんだから」ムキになってしまったか、未