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ザボーガー

分人(ぶんじん)という考え方を知りました。

平野啓一郎氏が提唱した概念であり、対人関係や環境ごとに分化した異なる人格のことだという。

一つだけ「本当の自分」があるのではなくて、複数の人格をすべてが本当の自分だと捉える。

会社で本心を押し殺して働いている自分というのではなくて、単に会社における「分人」としての自分であるということ。
家庭での自分、友達と会っているときの自分、ソーシャルネットワーク上の自分、それらは同じではない。当たり前といえば当たり前で、それらが同じである人の方が稀だろう。

でもなんとなく、同じでないことに負い目を感じるような雰囲気もある。いつも同じ態度であると人のことを「あの人は裏表のない人だ」と賞賛する向きもある。

きっとそれはそれで素敵なことだ。でもそういう人ばかりじゃない。

ユングの言う「ペルソナ」に似てるのかな?
と思ったりもしたけれど、ペルソナは仮面のことで、本当の自分があって必要に応じて仮面をかぶるイメージだからちょっと違う。

分人が所属する環境の数だけ存在していて、それぞれが本当の自分であり、唯一の自分というものは無い。

そう考えると、自分自身がある分人を愛することができなくても、他の分人を愛する余地が生まれる。自分を全否定することがなくなる。

ということだと理解しています。

ザボーガー


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