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ガット張り

 練習で使っているウッドラケットの、ウィルソン社のジャッククレーマー、プロスタッフのガットを張り替えました。使用ガットはバボラ社のトニック+BFでテンションはメイン37ポンド、クロス32ポンドです。ウッドラケットのガット張りは、現代のラケットより様々なところで気を遣ってやらなければならず、いくつかの注意点を備忘録としてnoteに書いておきます。これまでにも近隣の腕のたつストリンガーさんのところにガット張りを依頼したり、ウッドを張っているところをみさせていただいたりとはしてきましたが、見様見真似で何度か自分で張り替えてはみましたが、いつも納得できるものではありませんでした。ちなみに今日はネットから『かないまるのガット張り』というサイトに詳しく書いてあったので参考にしてみました。

 素材が木製のため、フレームは当然ながら柔らかく、最初のセッティング、ストレッチの掛け方などに誤りがあるとすぐにフレームが変形してしまいラケットパフォーマンスが著しく落ちてしまいます。そのために柔らかいフレームのラケットを張るときは、事前にメジャーで縦横の寸法を測っておき、貼り終わりにももう一度測ります。

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 また、ウッドラケットが主流の時代のガット張り機は、上下二点で固定させていましたが、現在は外枠からも四点固定させます。その四点部分が変形防止のために、しっかり固定させるとフレームが陥没する恐れがあります。そのために保護用のアダプター代わりに厚紙を挟んでいます。現実に私は陥没させてしまったことがあります。その傷痕です。

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 『かないまるのガット張り』から最も参考になったのが、ガットを通すルートです。ウッドはガットをヘッド部の通す穴に順番があり、てれこになるとガットがヘッドからむき出しになってしまいます。そのため、結び目やテンションロスを防ぐためだけにルートを変更してしまうと失敗してしまうことが多いのです。しかし、現在のラケットのように単純にルートを辿ってしまうと、フレーム下部のガットの見え方が汚かったり、クロスして重なってしまったりという美しさにかけてしまいます。前に自分で張り替えたダンロップ社のマックスフライは重なってしまっています。

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 そういうリスクを軽減するために、いつも自分で張るときは2本張りでしたが、今回は『かないまるのガット張り』に詳しい1本張りのルートが書いてあったので、それを真似して張ってみました。すると綺麗な形で張り終えることができました。(今までで最高の出来)

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 テンションが37ポンドですから、多少の技術不足でも大きな変形はないでしょうが、張り終わりの縦横の寸法チェックも完璧でした。張り終えるとすぐに使用して練習しました。

 それぞれに好みがあるでしょうが、ウッドラケットにはやはりナチュラルガットが合うと思います。打球感はなんとも言えない柔らかさで、ボールを捕まえる感覚があります。また、37ポンドというテンションは低すぎるように思われるかもしれませんが、ウッドラケットならこれくらいで十分です。フェースは小さく、その中に縦横20ほどのストリングパターンのものが多いため、面圧はしっかりしています。以前は機械ではなく手張りにも挑戦しましたが、手張りでも技術的に慣れれば心地いい打球感になります。

 ガット張りの技術は、まだまだ未熟なところが多いので、少しづつ勉強して行こうと思っています。

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