感想文のような何か
2000年の桜庭和志に続いて、文庫版で1984年のUWFを再読。やっぱり日本のMMAの源流にプロレスはあるんだけど、俺はプロレスが好きかと言われれば全然好きではないよなと。
桜庭本の後書きに、“もう格闘技についての本は書かない(大意)”とあってちょっと残念だなというのと、あの本はあくまで連載~単行本出版時点でのハッピーエンドであり、2024年に読むとまた感じるものが変わるなと……
具体的にはQUINTETのルールに関してなんだけど。↑の記事の無料部分で触れられてるから、興味がある方は読んでみると分かりやすいとは思うんですが、要は①ヒール禁止②膠着した(と見なされた)ら即ブレイク、ってルールが現代グラップリングに即してないよねって話で。
桜庭本のラストは、“ヴァーリ・トゥードをバイオレンスかつアングラなモノから、洗練されスリリングな総合格闘技へ変貌させた天才・桜庭和志が、退屈なDoスポーツであるグラップリングをエンターテイメント性のあるゲームへ変えつつある”というハッピーエンドなストーリーで纏めてたという解釈なんだけども。
現代グラップリングが、わずかに数年でサドルをはじめとする脚関節技術が広まったり、今でも割りとダイナミックに動いてる競技だからハッピーエンドで終わらず、その先に進んでるのだなぁと感じた読書体験ではあった。
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