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むかし書いた韓国コラム #830

 鬱陵島といえばイカが有名で、島で生産される水産物の9割を占めているという。「鬱陵島ツイスト」という歌でも島の娘がイカが豊漁ならお嫁に行くと歌われているほどで、鬱陵島とは切っても切れない関係だ。

 ところが最近はイカの漁獲量が減っており、代替策として試験的にズワイガニの漁を行ってみたところ、これが期待以上の結果を得られ、島の新たな収入源としてにわかに脚光を浴びているという。これまではごく少量を獲っていたが、流通の問題から本格化はできなかった。しかしもともと鬱陵島から竹島(韓国名・独島)周辺海域は多くのズワイガニが生息しており、カニで有名な盈徳や蔚珍の漁船もこの辺りまで進出してカニを獲っているのだそうだ。イカは9月から翌年1月までが漁期で、カニ漁はその後の季節に続く。島では春から秋にかけて訪れる観光客向けの食材としても期待しているという。

 なかなか訪れる機会がない鬱陵島だが、これを機に旅行に行くのもいいかも。

【解説】
 済州島は飛行機で行くこともできるが、鬱陵島へのアクセスは船しかない。しかも海が荒れ欠航することも多く、島で数日足止めされてしまうことも珍しくないという。帰れなくなり仕事に穴を空けるリスクを考えると行くことができず、結局いまだに訪れていない。鬱陵島で名物のイカとカニに舌鼓を打てるのはいつの日か…。写真は韓国観光公社公式サイトより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2012年3月12日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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