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むかし書いた韓国コラム #543

 選挙戦もたけなわ。選挙運動は日本とは違う光景も見られる。トラックの荷台を改造しステージになっている選挙カー。街頭演説会場で使うだけでなく、これに乗って移動しながら投票を呼びかける候補者もいる。徐行してるとは言え、候補者の身を支えるのはパイプの手すりだけ。危険はないのだろうか。

 街頭演説などで音楽に合わせて運動員のおばさんたちがそろいの法被を着て踊っている姿もちょっと異質な光景だ。その音楽も人気歌謡曲や民謡などに候補者の名前や所属政党の名前を盛り込んだ替え歌だ。ロゴソングと呼ばれるこれらの歌は権利問題もあり、製作には1曲につき数百万ウォンかかるという。

 外国人にはあまり関係のない選挙だが、投票日が法定公休日になっているのはうれしいところ。投票日は必ず水曜日と法的に決まっている。外国人に投票義務はないが、休日が少ない国だけに、休みとなるのはありがたい。

【解説】
 韓国の選挙日が水曜日なのは、平日を選挙のために臨時に休日とすることで投票率を上げる狙いがあるとか。確かに、貴重な日曜日にわざわざ選挙に行く気にはなれない。日本も平日を臨時公休日にすれば投票率が上がるかもしれない。写真は大統領選挙時の選挙カー。トレーラーにステージを設けてある。国会議員選挙レベルでは登場しない大規模なものだ。

(初出:The Daily Korea News 2010年6月1日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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