むかし書いた韓国コラム #443

 日本人同士での飲み会、特に女性が含まれている時に、時々妙なトラブルが起きる。日本人同士日本語で話しているせいか、大きな声で話していなくても周りの韓国人にはわれわれが日本人であることがわかるのだろう。それとなくチラチラと視線を飛ばしてくる。しばらくすると若い韓国人男性が日本人女性を狙って話しかけてくる。それもなぜか「ジェペニジュ?」と英語でだ。「韓国語でどうぞ」と答えても、かたくななまでに英語で話し続け、自己紹介をしたり、日本人と会えてうれしいなどと話しかけてくる。

 反日感情丸出しでけんかを売られるよりはましだが、なぜわざわざ隣のグループにちょっかいを出してくるのかがわからない。彼らが反対隣の韓国人女性グループに話しかけるかというとそういうケースは見られない。また、日本人のグループが男性だけで構成されてるときも話しかけてくることはほとんどない。日本人女性に対する好奇心なのだろうが、あれは非常に気分が悪い。なんなんだろうか。

【解説】
 「ジェペニジュ?」とは「Japanese?」の韓国人風の発音。そもそも見ず知らずの人に話しかける行為もどうかと思うが、男性と同席している女性に話しかけるのはマナー違反もいいところ。だがしかし、話しかけられた日本人女性もまんざらでないのか、ニコニコしながら対応しちゃうのだから困りもの。そういうのは良くないと女性に苦言を呈したら、「あら、妬いてるの?」などと言われてしまい、韓国人男に「日本の女はチョロい」と思われるのも仕方ないのかもね、とトホホな気分になってしまった。

(初出:The Daily Korea News 2011年3月9日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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