むかし書いた韓国コラム #495

 ソウルでおしゃれな通りとして人気の「カロスキル」。街路樹(カロス)がある道(キル)というのがその名の由来だ。最近では近くの道が「セロスキル」と呼ばれている。「カロ(横)」に対し「セロ(縦)」という意味か。しかしカロスキルと直角に交わる道はあっただろうか。カロスキルは島山大路と狎鴎亭路の2本の大通りに挟まれているが、そのどちらかがセロスキルと呼ばれているのか。

 答はカロスキルの1本西側に平行に走る裏通りのこと。名前の由来は2通りあり、流行に敏感な若者たちがふざけて「カロ」に対し「セロ」という正反対の意味の言葉で呼び始めたというものと、大きな通りを意味する「街路」に対し、細い道なので「細路」と呼び始めたというもの。こんな名前の由来のゆるさも若者文化発信地らしさと言えようか。

 そのセロスキル、カロスキルに劣らずおしゃれな店が建ち並び、知名度もじわじわと上昇している。カロスキルを訪れた際には寄り道したいスポットだ。

【解説】
 セロスキルの名は定着しているようで、チェーン店の支店名も普通に「セロスキル店」を名乗っていたりする。

 
(初出:The Daily Korea News 2014年10月23日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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