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むかし書いた韓国コラム #779

 開城工業団地で生産された製品を販売していた「開城工団商会」が今月末で閉店することになった。昨年6月にソウル・安国洞にオープンした同店は開城工業団地で生産された製品に特化していたが、韓国政府が2月に開城工業団地の中断措置を決めたことで製品の供給が途切れることになり閉店に追い込まれた。開城工団商会は全国6カ所に展開していたが相次いで閉店している。これらの店は開城工業団地に直接投資した企業ではないため韓国政府からの支援は受けられず、閉店に伴う損失は各自の負担となるという。

 安国本店は閉店まで製品価格を30~50%割り引くセールを開催することにしている。再開の見込みの立っていない開城工業団地で生産された製品は今後入手するのが困難になりそうだ。最後の記念に何か買っておくのも悪くないだろう。

【解説】
 開城工業団地で生産されていたもののため衣類が多かったのが特徴だが、食品などの取り扱いもあった。ホームページはいまだに残存しているが更新はされておらず、商品を注文しても購入はできなさそうだ。開城工業団地は南北共同連絡事務所が爆破されており今後の再開は絶望的でもある。同団地で生産された製品は貴重なものになりそうだ。写真は現在も残るホームページのキャプチャー。

(初出:The Daily Korea News 2016年7月25日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)


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