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むかし書いた韓国コラム #856

 韓国は家庭でもオフィスでもスティックコーヒーを常備しているところが多い気がする。適量がパッケージされており、お湯で溶かすだけの簡便さが受けているのだろう。しかし作り方を見ているとみんな横着なのか、カップにお湯を注ぐと、空になったスティックを適当に折り曲げて混ぜている。混ぜるためだけにスプーンを出すのがめんどくさいらしい。コーヒーの入っていた箱はふたが開けっ放しで、部屋の中を舞っていたほこりが混入しそうだが、そういうことは頓着しないようだ。

 これを避けるためには、やや高いところからお湯を注ぎ、それによりカップの中に発生する水流で粉末を混ぜる方法がある。あるいは、お湯を少しだけ注いでカップを少し回して粉末を溶かし、そこにまた適量のお湯を注ぐという方法もある。これならば空のスティックを使うことへの抵抗感も避けられる。まぁ横着しないでスプーンを使えという話なんだが。

【解説】
 空のスティックでかき混ぜる場面は会社などでよく見かけたものだが、さすがに写真に撮ることはなかった。なので今回のコラムは写真なしで上げようと思っていたのだが、タイミング良く韓国ドラマにそういうシーンが出てきた。ごく自然に空のスティックでコーヒーを混ぜており、それを出された客もなにも文句を言わない。これぞ「韓国の日常風景」だなぁとドラマを見ながら懐かしさを覚えた。写真はテレビ東京放映『人生最高の贈り物~ようこそ、サムグァンハウスへ~』第53話の画面キャプチャー。

(初出:The Daily Korea News 2011年1月21日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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