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むかし書いた韓国コラム #417

 韓国で3年ぶりに鳥インフルエンザが発生した。その影響か大型スーパーなどでは鶏肉の売上が減少しているという。外食産業でも鶏肉を使ったメニューの注文が減っているところもあり、鳥インフルが全国に拡散し長期化する場合にはさらに大きな影響が予想される。

 10年前の2004年のこと。鳥インフルで鶏肉消費が大幅に落ち込んでいた時期に春川を訪れた。名物のタッカルビも打撃を受け、タッカルビ屋が集まる通りも閑古鳥が鳴いている有り様だった。この時、思い切って1人でタッカルビ屋に入った。普段なら1人前ではやってくれないと思うが、客もいないためか1人前でも食べさせてくれた。

 もし鳥インフルに感染した鶏肉だったとしても、しっかりと加熱して食べれば人体に影響はないが、一般的にはやはり敬遠してしまいがちだ。1人前では消費回復にはつながらないかもしれないが、もしまた鶏肉消費が急減するようなことがあればいつでも出動したい。

【解説】
 鳥インフルが流行したころは1人でタッカルビを食べるのはハードルが高かったが、客足が落ちていたからか1人前でも歓迎してくれた。それで自信が付いたのか、鳥インフルが沈静化し客足が戻ってきてからも何度か1人でタッカルビを食べたりしたもの。「いつでも出動したい」なんて書いているのは「1人○○」をいくつもこなしてきた自信の表れだったのかも。

(初出:The Daily Korea News 2014年1月21日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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