むかし書いた韓国コラム #857

 横文字の氾らん問題は日本も韓国も同様だ。韓国の場合、国立国語院が外来語を純韓国語に言い換える「国語純化作業」を行っている。このほど同院が発表した言い換え対象は「ブラックフード」「ソウルフード」「セコシ」の3点。ブラックフードは黒い色素を持つ食材で、「コムジョンモッコリ(黒い食べ物)」に、ソウルフードは「ウィアンウムシク(慰安食べ物)」に言い換えられた。「セコシ」は日本語の「背越し」を語源とする骨を取らない刺し身のことで、「ピョッチェフェ(骨のまま刺し身)」が言い換え語となった。

 国立国語院はKBSとともにこうした言い換え語を定期的に公募しており、選定された言い換え語を最初に提案した人には商品券などが贈られる。これまでに言い換えられた単語は2万語を超えており、同院のホームページで確認することができる。言い換え語は必ずしも定着するわけではないが、単なる直訳からちょっと工夫したものなどなかなか興味深い。

【解説】
 韓国語学習者としては、英語由来の外来語については変に韓国語に直すよりもそのままにしておいてくれたほうがわかりやすいのだが。そういえば北朝鮮は英語由来の外来語をあまり使わず朝鮮語に直す傾向がある。あれもちょっとわかりにくい。

(初出:The Daily Korea News 2013年3月6日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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