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むかし書いた韓国コラム #828

 来年からソウルの地下鉄の駅名にネーミングライツが導入される見通しだ。既存の駅名に会社名などを併記できるようになるというもの。来年から10駅で試験運営する計画だ。だれでも駅名を買えるわけではなく、公共性イメージを傷つけたり社会的に問題になる企業や機関は排除する。また、駅から500メートル以内にある機関と企業が対象だ。1駅1つの併記が可能で、1回3年契約。出入口と駅名標、路線図、案内放送などに反映する。

 日本では地方私鉄で駅名に愛称をつける形式のネーミングライツ導入例がある。最近では千葉県の銚子電鉄で、「笠上黒生(かさがみくろはえ)駅」の愛称命名権を購入した育毛シャンプー会社が「髪毛黒生(かみのけくろはえ)駅」という名前をつけ話題となった。社名ではないが、話題となったことで命名権を購入した企業にも鉄道会社にも一定の効果が得られただろう。ソウルの地下鉄も単純な会社名併記にとどまらず、こうした遊び心を取り入れてほしいものだ。

【解説】
 ネーミングライツではなく「駅名有償併記」という形で導入されたようだ。駅名そのものを変更するのではなく、駅名に括弧書きで会社名などを併記するというもので、日本のような遊び心を発揮した駅名は期待できそうにない。写真はソウル交通公社公式サイトより拝借。

(初出:The Daily Korea News 2015年12月17日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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