むかし書いた韓国コラム #885

 週末の豪雨の中、友だちに飲みに誘われた。家を出てタクシーをつかまえるため大通りを渡ろうとしていた。バス専用レーンの普及で大通りの横断歩道は中央分離帯で分断されているところが多い。この日も青信号で分離帯まで進み、そこで赤信号を待っていた。ところがこの分離帯、幅が1.5メートルほどしかない。そして車道側は轍に水がたまっている。そこを車は高速で通過する。当然相当な水しぶきがこちらにかかることになる。幅のない分離帯では避けようもない。そうこうしているうちに車道は両方向で通行が始まった。どこにも逃げ場はなくなり、ほんの数分立っていただけで全身が水浸しとなってしまった。

 呪うべきは横断歩道を分断し、轍の補修をしていない道路行政か、こんな豪雨の日に飲みに誘う友だちか、そんな誘いにほいほいと乗って出かけてしまう自分か。今週もソウルは連日雨の予報。ひとまず豪雨の日のお誘いは固く辞退させていただきます。

【解説】
 ソウルはもともと水はけが良いわけではないので豪雨に見舞われるとひとたまりもない。道路行政も、誘う友達も、誘いに乗る自分も、みんな悪い。

(初出:The Daily Korea News 2013年7月15日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)

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