むかし書いた韓国コラム #986
以前、仁川空港からタクシーに乗って帰宅する際に、メーターがものすごい勢いで回るので驚いたことがある。ぼったくりかと思い恐る恐る運転手に「メーターが速くないか」と指摘したら、運転手に「そんな姑息なまねはしてない!」と激怒された。メーターは2~3秒で100ウォンずつ上がっていく。しかし家に着いたら料金は通常通りの水準。平謝りに謝り、ついでにチップもはずんだが運転手の怒りはなかなかおさまらなかった。
某紙によると、メーターが1つ回る時間は、時速40キロ走行時で12.96秒、60キロで8.64秒、80キロで6.48秒、100キロで5.18秒なのだそうだ。空港から乗ったタクシーは120キロを超える高速で走っていたのでメーターも3秒で上がったのだろう。
この時の運転手には悪いことをした思っているが、外国人からぼったくろうと手ぐすね引いてる悪徳運転手がいるのもまた事実だ。安心してタクシーに乗れればこんなトラブルもないのに…。
【解説】
最初からけんか腰で文句を付けたのなら激怒されても仕方ないが、やんわりと指摘したのに激怒されてしまったのはちょっと腑に落ちないでもない。降り際にいつも通りの金額がメーターに表示されているのを見て「やっちまったなぁ…」と後悔しながら、ちゃんと「おじさんごめんね、勘違いだったよ」と謝ったのだが、結構な長時間説教されてしまった。運転手には「あなたが謝らずに降りたらもっと怒ってたよ!」と言われたが、そのまま降りていたらどうなっていたことだろうか。いずれにせよ非は自分にあるので何も言えなかった。
(初出:The Daily Korea News 2011年9月9日号 note掲載に当たり解説を加筆しました。記事の内容は初出掲載当時のもので現在の状況とは異なる場合があります)
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