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むかし書いた韓国コラム 日常生活編

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「むかし書いた韓国コラム」から韓国での日常生活に関するものをピックアップしてみました。
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2022年6月の記事一覧

むかし書いた韓国コラム #692

  エバーランドにやってきたパンダのカップルはサムスンの名誉社員に任命されているが、サムスングループの社内ネットではサムスン物産所属の社員として登録されており、専用のメールアドレスまで持っている。ある社員がメールを送ったところちゃんと返信があったそうだ。担当の飼育係が時間の余裕があるときに送っているらしい。  2頭のパンダは社員としてエバーランドで午前10時から午後6時まで勤務しているが、一般社員のように月給や福利厚生はない。とはいえ彼らの食費は年間で1億~2億ウォンかかる

むかし書いた韓国コラム #691

 これまでサッカー・ワールドカップといえば、市内の大型ビルの外壁には応援垂れ幕が掲げられたものだが、今年はさっぱり見当たらない。2002年はホスト国ということもあり、各社が応援メッセージを描いた垂れ幕を掲出した。2006年も同様で、ビルだけでなく地下鉄の駅入口などもラッピングされた。しかし2010年はその数が大きく減ってしまった。ビルのラッピング広告が規制対象となったためで、掲示すると最大500万ウォンの過怠料が科される。それでも広告効果を考えれば過怠料など安いものなのか、違

むかし書いた韓国コラム #688

 日本は毎年この時期に大型連休となるが、今年は韓国も飛び石連休となり多くの人が平日を休んで大型連休にした。日韓両国で大型連休の時期が重なるのは珍しいケースだ。連休を利用して海外旅行に行く人も多い。日本は韓国人にとって人気の目的地になっており、日本人にとっても韓国は人気の旅行先だ。しかしこれがちょっとした悲劇を生んでいる。  日本から韓国に、または韓国から日本に行ったら現地の知り合いを訪ねようと思っていたのに、連休のためその知り合いも海外に行っておりタイミングが合わず会えない

むかし書いた韓国コラム #687

 来月9日の「ハングルの日」に、ソウル・竜山の国立中央博物館に「国立ハングル博物館」がオープンする。延べ面積1万1322平方メートルで、地上3階地下1階と大規模な施設に、展示・体験・学習のスペースがある。1階に図書館、2階に常設展示室、ハングル文化商品店とカフェ、3階に企画展示室と子ども向け遊び場、外国人向けハングル学習スペースが設けられた。10月8日午後に開館式が開かれ、一般観覧客は10月9日から観覧できる。入場は無料だ。  韓国で生活する上で欠かせない韓国語。その韓国語

むかし書いた韓国コラム #686

 6月に入りだんだんと暑くなってきた。外出から戻るとじわりと汗が出るほどだ。しばらく我慢してきたが、そろそろエアコンの使用を解禁してもいい季節だろう。しかしながら気がかりなのは、韓国も決して電力事情が良好ではないという点。昨年9月に大停電を起こしているが、その後も余裕のある状況ではない。先週木曜日には韓国電力から予備電力が400万キロワットを割り込んだので節電を心がけるようにと促すメッセージが携帯電話に送られてきた。  だが外に出れば地下鉄は寒いくらいに冷房が効いている。コ

むかし書いた韓国コラム #684

 日本に帰国し1年ぶりに親元に顔を出した。するとさっそく母が大量の小袋を出してきた。すべて化粧品の試供品で、以前韓国を旅行した際に大量にもらったのだという。化粧品に興味のない息子にこれを自慢してどうするのかと思ったら、「使い方がわからないから説明してくれ」ということだった。確かに、試供品は袋が小さいためか、韓国語以外の説明は書かれていない。ハンドクリームを顔に塗ったところで大した実害はないだろうが、せっかくなのでちゃんとした使用法を知りたいという。そのために息子の帰りを待ちわ

むかし書いた韓国コラム #683

 経済紙のファイナンシャルニュースが、ホームページに表示されているロゴを手書きのものに変更した。創刊12年を迎え、先月に読者を対象とした手書きロゴ公募イベントを行ったもので、手書きのロゴを写真に撮影し、フェースブックに投稿する形で行われた。このうち優秀作がホームページに採用されている。クレヨンで描かれたカラフルなものや、筆で書いたと思われるもの、刺繍によるものなど、手書きならではの味わいのあるさまざまなロゴが3秒おきに表示される。最初は見慣れていた同社のロゴがなくなり手書きの

むかし書いた韓国コラム #682

 毎年夏が来ると楽しみなのが小公洞のロッテホテル前に登場するビアガーデンだ。暑い日にパラソルの下で冷たい生ビールを流し込む楽しみは何物にも代えがたい。この夏もすでに何度か利用した。スマホ片手にビールを飲みながらのんびりと時間を過ごすのも優雅なものだ。  この週末も暑かった。昼過ぎに外出する用事があったので帰り際の午後2時過ぎにビアガーデンを訪れた。日の高い時間から飲むビールは最高である。いつものように生ビールを注文し、スマホをいじりながら1口、2口と飲み進める。だが最近は連

むかし書いた韓国コラム #680

 携帯電話で海外ローミングが利用できるようになり便利になった。一昔前はそんな気の利いた機能はなく、海外に出ると連絡を取るのが困難になるのが常だった。携帯電話の束縛から逃れる解放感もあったが心細さもあったものだ。  しかし便利な海外ローミングだが、海外で着信すると受信者側には韓国から日本に転送した国際電話料金がかかる。必要な連絡であれば国際電話料金くらい負担するが、困ってしまうのは間違い電話や勧誘の電話だ。まったく必要としていない電話に国際電話料金が課されるのは迷惑だ。もっと

むかし書いた韓国コラム #679

 日系飲食店の韓国進出が増えている。おかげで在住日本人も韓国で日本の味を楽しめるようになった。10年前とは隔世の感がある。ところで、当然なのかもしれないが、どの店も1号店はだいたいソウルに出す。ゆえにソウルには日系飲食店があふれているのだが、地方となると状況はがらりと変わる。日本に留学経験があり現在は地方都市に住む韓国人の知人が、「ソウルはなんでもありますね」と驚いていた。店舗展開はソウルから首都圏、そして釜山へと進むのが王道なようだが、そこからなかなか広がらない。彼の住むの

むかし書いた韓国コラム #678

 「ふるさとの訛りなつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく」。石川啄木のこの短歌の歌碑が上野駅構内にある。東北からの玄関口だった上野駅もいまでは長距離列車はほとんど姿を消し、東北新幹線も東京駅に乗り入れるようになった。いまでは上野駅で東北の訛りを聞くことはほとんどないのではなかろうか。  ソウル・明洞。円高のためか平日でも日本人観光客の姿が多く見られる。雑踏の中を歩くとあちこちから日本語が聞こえてくる。日本語に飢えているわけではないが、異国で不特定多数の日本人が話す日本語

むかし書いた韓国コラム #677

 韓流ブームというのはまだ続いているらしい。日本から来た知り合いは、以前は韓国がどこにあるのかも知らなかったのに、いまでは韓国ドラマや俳優についてやけにくわしい。韓流ブームの前には韓国に遊びに来いと言ってもまったく関心を示さなかったのに、自分が韓流にはまると途端に遊びにくるようになり、撮影地に連れて行けだの俳優の経営する店に連れて行けだのうるさい。  先日も話をしながら、人気ドラマの撮影地の話題になった。話題になった、といってもこちらはまったくドラマに関心がないので知人が勝

むかし書いた韓国コラム #676

 韓国の新聞でときどき日本人の姓名がひっくり返っているケースを見かける。日本では通常、名前の英文表記は名前が先で姓が後にくる。韓国も以前は日本と同じく名前を先にしていたが、最近では姓を先にするのが一般的だ。旅券でも日韓の表記法は違う。日韓の企業が合弁で調印という記事で、「○○社の朴社長と××社のタロウ社長は…」と書かれるとどうも落ち着かない。英文表記の名刺なりプレスリリースを見たのだろうか。前にあるのが姓という認識は間違いではないが、英文表記の際には入れ替わるという日本の習慣

むかし書いた韓国コラム #675

  卒業シーズンを迎え真露の焼酎「チャミスル」に、角帽をかぶったガマガエルの絵をあしらったキャップの製品が発売される。昨年末にはサンタクロースの帽子をかぶりマフラーを巻いたガマガエルの絵がラベルに描かれた製品があったが、それが好評だったことから今後シーズンごとにこうした製品を出す予定という。ちなみにガマガエルは真露のシンボルマークに使われている。  子どものころには熱心に牛乳キャップや王冠などを集めていたもの。いま思えばなぜそんなものを集めていたのかよくわからないが、シーズ