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「宇宙人 第2集」発売と「宇宙人展」開催が決定!

宇宙人展(woochoozineteng)
会期:2021年6月3日(木)ー6月5日(土)
会場:GOTTA九段下

はじめに

第1作目の『宇宙人』完成から気が付けば約2年が経ちました。その後も宇宙人は増え続け、ここで2年ぶりに『宇宙人 第2集』の発売と、これまでの原画(約250人)を展示した「宇宙個展」を開催することになりました。『宇宙人 第2集』は昨年の夏には向けて動き出していて、年内の発売を目指して準備を始めました。しかしその後、とにかく製本の仕様がどんどんどんどんと豪華絢爛、複雑怪奇となり、気が付けば構想からほぼ1年を経てようやく完成に辿り着いたというわけです。ちなみに「宇宙個展」開催はなりゆきです。まあ『宇宙人 第2集』もそうですが。

メンバー

『宇宙人 第2集』の「宇宙装丁」は前回の『宇宙人』に引き続き安藤次朗さん、そして「宇宙製本」篠原紙工さん、「宇宙箔押し」コスモテックさんも前回と同様で、企画スタート段階から相談に乗って頂きました。そして今回新たに「宇宙印刷」をお願いしたのが藤原印刷さんでした。このまちがいなく宇宙最強メンバーの4社6名と私で『宇宙人 第2集』が作られました。

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宇宙人

我が家に初めて宇宙人が来たのは長女が2歳の時なので、今から9年くらい前になります。夜9時を過ぎてもなかなか寝ようとしない子供と、なかなか寝てくれない子供に苛立つ妻、それを仕事から帰り、夜ご飯を食べながら眺める私。私がその時とっさに取った行動は、子供に気づかれないように静かに玄関に行き、玄関のドアをそっと開けて、インターホンを連打。更にドアを「ドン、ドン!」と強く叩き、「宇宙人が来たよ!早く寝ないと宇宙へ連れて行くって言っているよ、早く寝なさい!!」と大声で叫びました。
翌朝、子供から「昨日誰が来たの?」と聞かれて、「昨日この宇宙人が来たんだよ」と言ってテーブルの上に置いたのが、第1集『宇宙人』表紙の宇宙人でした。

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それから宇宙人は不定期で我が家にやってきては子供たちが寝ている間に手紙を置いて帰っていくようになりました。「宇宙は暗くて、びしょびしょ、臭いところ」、子どもにとって宇宙は、連れて行かれたくない怖いところです。
歯を磨かない、野菜を食べない、姉妹けんかなど何かあるごとに、色々な宇宙人が来て、手紙の内容はだいぶ変わりましたが、子供たちが寝ている間に手紙を置いて帰っていきます。そして宇宙人からの手紙は9年たった今でもしつこく来ます。

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『宇宙人』(第1集)

『宇宙人』(第1集)の特徴は何と言っても血糊のような真っ赤な糊で本の背が綴じられた製本です。これは篠原紙工さんの製本技術の一つでスケルトン装と言います。スケルトン装というくらいなので、これまでは透明の艶っとした仕上がりの製本でしたが、そこに色を混ぜて血のような色の付いた糊で製本しています。ちなみに、宇宙人ではこの背部分の赤い色にこだわったため、加工が非常に難しく現場の方がとても苦労されていました。そうした苦労はありましたが、本の内容にぴったりの象徴的な真っ赤な背表紙の本が完成しました。更にケースには独特のエンボスが入ったシルバーの紙を使用し、全面に、やはり血糊のような真っ赤な色の付いた透明箔を使って押しています。こうして「宇宙人」は製本とケースが相まって怪しく不思議な本に仕上がりました。

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そして『宇宙人 第2集』(つづく…)

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